【web3】持続可能なNFTゲームを目指す『キャプテン翼 -RIVALS-』が持つ仕組みとは?
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皆さんは、日本が世界に誇る国産IPである『キャプテン翼』が、NFTゲームとして23年1月にリリースされたことをご存じでしょうか。
日本のゲーム業界とVR業界のトップランナーであるBLOCKSMITH&Co.社とThirdverse社が開発に携わっています。
他のNFTゲームが短期間で盛衰を繰り返しているのに対して、『キャプテン翼 -RIVALS-』は誰も成功していない持続可能なNFTゲームの実現を目指すため、様々な仕組みを導入しています。
本記事では『キャプテン翼 -RIVALS-』のNFTゲームとしてのポイントと、持続可能なNFTゲームを実現するための仕組みについて解説します。
キャプテン翼』のすごさとは?
『キャプテン翼』(キャプテンつばさ)は、高橋陽一氏による日本のサッカー漫画です。1981年に連載が開始され、「ボールは友達」が信条の主人公・大空翼のサッカー選手としてのストーリーを、小学生の頃から海外チーム(主人公の大空翼はバルセロナに所属)に移籍するまで描いています。
1983年にアニメ化されると日本国内でサッカーブームを起こし、それまでマイナーな競技と見做されていたサッカーの人気と競技人口拡大に大きく寄与しました。
ヨーロッパ、南米、中東向けに翻訳されて輸出されるようになると海外でも好評を博し、多くの世界のスターサッカー選手が子供の頃に『キャプテン翼』を読んで育ったほどです。世界50カ国でアニメが放送され、漫画の発行部数は累計7,000万部を突破しています。
レアル・マドリードの監督も務めた元フランス代表のジダンは『キャプテン翼』に影響されてサッカーを始めたと語り、バルセロナでプレイしたメッシ選手(アルゼンチン代表)やネイマール選手(ブラジル代表)は、共にバルセロナに加入が決まった際に大空翼と同じクラブでプレーできる事を喜んだとされています。
参考:BLOCKSMITH&Co.とThirdverse新感覚ブロックチェーンゲーム『キャプテン翼 -RIVALS-』本日サービス開始
今回紹介する、NFTゲーム『キャプテン翼 -RIVALS-』の開発を手掛けるのはBLOCKSMITH&Co.社とThirdvirse社です。
BLOCKSMITH&Co.社は、モバイルゲームコンテンツのグローバルパブリシャーであるKLab社のブロックチェーン関連事業子会社であり、創業者の真田氏が社長を務めています。
Thirdverse社は、モバイルオンラインゲームの企画・開発・運営を行うgumi社の創業者である国光氏が「10億人が生活する、新しい仮想世界の創造」をミッションに創業したVRゲームの企画開発・パブリッシングを行う企業です。
参考:ブロックチェーン関連事業子会社「株式会社BLOCKSMITH&Co.」設立のお知らせ
『キャプテン翼 -RIVALS-』は、日本が世界に誇るIPとゲーム会社のコラボで世界のweb3マーケットにチャレンジする大型コンテンツといえます。
NFTゲーム上で何を収集・売買するのか?
NFTゲームを成立させるための第一のポイントは「どのようなコンテンツを収集価値のあるNFTとするか」です。
『キャプテン翼 -RIVALS-』では下記の3要素を一つのセットとしてNFTで収集・売買可能にしています。
3つの要素で1つのNFTが必ずユニークになるようジェネラティブNFTの仕組みが採用がされているため、同一の3要素を持つNFTは存在しません。
このNFTをゲームの軸として、様々なゲームモードをプレイするのが『キャプテン翼 -RIVALS-』です。
少し脱線しますが、「ジェネラティブNFT」は、自動で複数の要素を組み合わせることでユニークなコンテンツを生成する仕組みで、有名なNFTコレクションであるBAYCもこれに当たります。BAYCの場合は下記を要素に持ちます。
NFTゲームとしての注目ポイントは?
『キャプテン翼 -RIVALS-』のNFTゲームとしての最大の注目ポイントは、「トークン価格維持のための仕組み」にあります。
参考記事:white paper - トークン価格維持の重要に、詳しく解説されていましたので、その内容を一部ピックアップします。
これまで一定の成功を収めたNFTゲームは、ほぼすべて下記のプロセスを辿っています。
これがポンジスキームと揶揄されるブロックチェーンゲームで典型的に発生する事象です。
今回、『キャプテン翼 -RIVALS-』ではこのプロセスを防ぐため、新しい仕組みが導入されています。
本ゲーム内のユーティリティトークン($TSUBASAUT)はゲーム内の「ライバルモード」をプレイすることで獲得できます。プレイヤーが「ライバルモード」をプレイしてCPUを倒すごとにゲーム内経済圏にトークンが供給されるのです。
NFTゲームであるという性質上、このユーティリティトークンは取引所で売買することが可能ですが、トークン価格を維持するためには、この獲得したユーティリティトークンをすぐに取引所で売らずにゲーム内で使ってくれるプレイヤーを増やすことが重要です。
上記の実現のため、『キャプテン翼 -RIVALS-』が実装したのは下記の3つの仕組みです。
1.TSUBASAUT Price Balancer
ユーティリティトークンの価格がUpper threshold(上限閾値)またはlower threshold(下限閾値)に達した際にユーティリティトークンを売り買いして価格を支えるためのプールです。
2.Adjustable Transfer Feeの導入
ユーティリティトークンをゲーム外に持ち出す際のある種の関税としてAdjustable Transfer Feeを徴収します。この仕組みにより、稼いだユーティリティトークンを売らずにゲーム内で使ってくれるプレイヤーを増やします。
3.ユーティリティトークン($TSUBASAUT)の出金額制限
ユーティリティトークンの価格暴落の原因として、ユーザーの「パニック売り」があります。 「クジラ」と呼ばれる多額のトークンを保有しているユーザーが大きくユーティリティトークンを売った際や仮想通貨市場の大暴落に伴って起きる現象です。本ゲームでは出金額制限によってこれを抑制します。
多くのNFTゲームが短期での盛衰を繰り返している業界において、持続的に遊べるスキームの構築は重要課題であり、本ゲームの仕組みが想定通り機能すれば今後のNFTゲームにおけるデファクトとなる可能性があります。
仮に想定通り機能しなかったとしても、今後のNFTゲームのスキームを検討する上で重要なケーススタディの1つとなるでしょう。
最後に、おまけとして、NFTゲーム『キャプテン翼 -RIVALS』に興味がある方向けに、始め方と遊び方を簡単にご紹介します。
『キャプテン翼 -RIVALS』の始め方
執筆時点(23年2月3日)では招待制のクローズドゲームである『キャプテン翼 -RIVALS』のゲームの始め方(Tomodachiロールを持たない方)は下記の通りです。
1.招待コードの入手
既存プレイヤーから招待コードをもらう必要があります。Discordの“tomodachi-codes”チャンネルの#code-shareで招待コードを配布している人を探すことが可能です。
2.アカウント作成
ウェブサイトよりゲームプレイ画面にアクセスし、アカウントを作成します。
3.招待コードの入力
1で入手した招待コードを入力します。
4.ウォレットの作成
「CAPTAIN TSUBASA -RIVALS-」で使用するウォレット(外部ウォレットのインポート不可)を作成します。
5.選手(NFT)の入手
外部ウォレットから、ゲーム内の「WALLET」に$MATIC(Polygon Chainのネイティブトークン)を送り、ゲーム内のSHOPにて最初の選手を購入します。
参考:ゲームの始め方
『キャプテン翼 -RIVALS-』の遊び方
『キャプテン翼 -RIVALS-』の遊び方は大きく2つあります。
1.対戦(PvE、PvP)する
対戦モードはライバルモード(PvE)と対戦モード(PvP)の2種類があり、それぞれの比較は特徴は下記の通りです。
対戦を繰り返すことでキャラクターカード(NFT)を育てると共に、ライバルピース(6つ揃えると報酬の抽選ができるライバルカードになる)を獲得し、より強いキャラクターカードのゲットを目指します。
2.NFTを集める
対戦でライバルピースを集める以外にも下記の方法でライバルピースを獲得することができます。
・選手ミント
・マーケットプレイス
選手ミントでは下記をインプットとして新たな選手カードを生成することができます。
・親選手×2
・ミントスクロール×2
・ミントコストとしての$TSUBASAUT
マーケットプレイスでは他のプレイヤーが育てたキャラクターカード(NFT)を購入することができます。
いかかでしょう?ここまで読んで『キャプテン翼 -RIVALS-』をプレイしてみたくなりましたか?
最先端のNFTゲームのトレンドを理解するには百聞は一見にしかずなので、ぜひプレイしてみてください。
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