
【web3マガジン】事例#2: 誰でもトップレベルドメイン (TDL) を保有可能にするNamebase
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今回もweb3の具体的な事例として、web3関連のスタートアップの事例紹介をします。
以前公開したこちらの記事も、ぜひご覧になってみてください。
今回の事例は、誰でもトップレベルドメイン(TLD)が保有できるようになる ”Namebase” というサービスです。
誰でもトップレベルドメインが保有できるようになるNamebase
通常、皆さんがドメインを購入する際、厳密には、トップレベルドメインの手前の「サブドメイン」をレンタルする仕組みになっています。
例えば、このweb3マガジンは、”irnote.com” というドメインで配信していますが、厳密に言うと “.com” を管理している 「ICANN(アイキャン)」 という団体から、”irnote” というサブドメインをレンタルしているということになります。
今回の事例のNamebaseは、利用すると誰でもトップレベルドメインを所有することができ、サブドメインを他のユーザーに販売することができるサービスになっています。
トップレベルドメイン(TLD)とは?
Where The Top VC Funds Are Investing In Crypto/Web3
この図で見ると、トップレベルドメインに相当するのは “.org” という部分です。 ”handshake” に相当する部分がサブドメインになります。
世の中に存在するトップレベルドメインやネームサーバー(ドメインとWebサーバーを結びつける役割)は、ICANNという団体が管理しているため、ICANNが認めないトップレベルドメインは当然存在しないも同然です。
そこで、Namebaseが実現しようとしているのは、ICANNによって中央集権的に管理されているトップレベルドメインやネームサーバーを、分散型で民主的に管理できるようにすることです。
Namebaseでトップレベルドメインが保有できる仕組み
それでは、Namebaseでトップレベルドメインが保有できる仕組みを、あまり技術的にならないように簡単に見ていきましょう。
How does this work with legacy DNS?
First, to maintain backwards-compatibility, traditional top-level domains are blacklisted. For example, you can’t register "com" on Handshake because it would conflict with Versign-managed .coms.
Second, the top 100,000 alexa domains are reserved, so you can’t register "Google" on Handshake and redirect it to your site selling pet rocks (this was a big problem with previous attempts at decentralized systems). Site owners of reserved Handshake names can claim their names here.
引用:Namebase & Handshake Frequently Asked Questions (FAQ's)
前提として、既にICANNが管理している ”.com” など現存のトップレベルドメインを、Namebaseで購入することは当然ながらできません。
さらに、AlexaというWeb サイトのトップドメインランキングで、上位10万位までにランクインしている名前は全てブラックリストに入っています。これらの名前、例えば ”Google” などはトップレベルドメインとして購入することができないようになっています。
Response: Handshake actually is an extension to the existing TLD system, not a replacement. When you use Handshake, all the existing TLDs like .com and .org resolve as normal. You get the added benefit of being able to resolve the Handshake TLDs too, which are unstoppable.
— Namebase/ (@NamebaseHQ) August 8, 2019
こちらの説明にある通り、Namebaseが開発した ”handshake” という仕組みは、既存のトップレベルドメインシステムの拡張であり、新たに置き換わるものではありません。
こちらのページでは、現在購入可能なトップレベルドメインの一覧が確認できたり、検索もできますので是非見てみてください。
例えば、”batman” ”hometrainer” などのトップレベルドメインが購入可能になっています。
Namebaseで取得したトップレベルドメインのサブドメインを販売できる?
Namebaseが、web3として機能している大きな理由は、誰でもトップレベルドメインを取得できるという民主的なアプローチ以外に、もう一つあります。
それは、皆さんがトップレベルドメインを取得した場合に、そのサブドメインを他のユーザーに販売することができるようになる、という点です。
例えば、”nakamoto” というトップレベルドメインを取得した人は、”satoshi.nakamoto” というサブドメインを他のユーザーに販売することができます。
この図にあるように ”. C” というトップレベルドメインを取得したユーザーは、既に$133,000(約1,500万円)もの金額を、サブドメインを販売することで稼いでいます。
Namebaseでトップレベルドメインを購入した人が死亡したら?
Q: If I buy a TLD, will I own it in perpetuity, even after I die?
— Namebase/ (@NamebaseHQ) August 8, 2019
A: You need to submit a renewal transaction yearly to keep your name. Otherwise, it goes back into the pool so that anyone can bid on it. This ensures that names can't be lost forever when owners lose their keys
もしもトップレベルドメインを取得した人が死亡してしまった場合、その対策もしっかり取られています。年に1回、自動更新を行わないとトップレベルドメインの権利が失われてしまうことになっています。
まとめ: Namebaseがユニークな点
Namebaseは、ICANNによって中央集権的に管理されているトップレベルドメインの仕組みを民主化し、誰でもトップレベルドメインを保有できるようにしています。
それだけではなく、トップレベルドメインを購入した後に、そのサブドメインを他のユーザーに販売できるようにすることで、ユーザーがトップレベルドメインを保有する経済的なインセンティブをつけている点も、非常にweb3らしいと言えるでしょう。
Paradigm Capitalの他の主要投資先は?
Namebaseは、Paradigm Capital(パラダイムキャピタル)という、web3界隈で非常に有名なベンチャーキャピタルから資金調達をしています。
最後に、Paradigm Capitalが、他のどのようなスタートアップに投資しているのか簡単に見てみましょう。
Where The Top VC Funds Are Investing In Crypto/Web3
カテゴリーとして一番多いのが以下の二つになります。
1st = Exchanges (17.5%)
2nd = Capital markets (12.5%)
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
まだ始めたばかりのマガジンなので、皆さんからのフィードバックを沢山お待ちしています。コメント欄やTwitter等でコメントをお待ちしています。
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