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【悲報】eBayとPaypalがついに完全に離婚する時期を確定へ。(メルカリとメルペイはどうなる?)

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今日の記事は、アメリカのeコマースとFinTechの中心である、eBayとPayPalの話を書きたいと思います。

元々この二つの会社は、PayPalがeBayの子会社という形で、長い期間共存共栄してしてきました。

スマートフォンが登場するまでは、eコマースとペイメントとの相性は凄まじく良く、この二者が同じグループとして共に成長できてきたわけです。

ところが2015年頃、PayPalがeBayから独立する形で、この二者は袂を分ける形になりました。お互いに独立した会社になった後も、PayPalはeBayのデフォルトの支払い方法として使われ続けており、今日に至っています。

今回の決算発表で遂に、eBayがPayPalをデフォルトの支払い方法から解除するタイミングが明示されました。

これ自体は、独立した会社なので当然とも言えるかと思いますが、一方で例えば日本においては、フリマの最大手であるメルカリが、メルペイという独自のペイメントサービスを立ち上げようとするなど、eBayとPayPalの進む方向性と全く逆のことをしようとしています。

また中国では、アリババがアリペイをデフォルトの支払手段にしているなど 、eコマースとペイメントが密接に結合しているケースもまだ残っているのも事実です。

そういった背景も踏まえて、今日の記事では 、eコマースとペイメントの相性の良さだけではなく、なぜ今回 PayPalが、eBayのデフォルトの支払い手段から外されることになったのか、また、PayPalにとってどのような影響があり得るのか、といった点を考察してみたいと思います。


eBayがPaypalをデフォルトの支払い方法でなくする時期を明言

「EBay breaks up with PayPal again, stock soars as PayPal shares dive」という記事から詳細を見てみます。

EBay said Wednesday that it plans to take over crucial payments-processing duties for its core Marketplace e-commerce offering, a role that PayPal has handled for the e-commerce site under a deal signed when the two companies split in 2015.

2015年に袂を分けてから初めて、eBayがPayPalをデフォルトのペイメント手段ではなくするという発表をしました。

EBay said it expects to fully transition to the new system in 2021 with the help of a new payments partner, Adyen; the deal with PayPal runs through mid-2020, and eBay said that PayPal had agreed to a new agreement that will continue to allow buyers to pay with its services through at least 2023.

eBayは2021年を目処に、eBayのデフォルトの決済手段をAdyenという決済会社に切り替えると発表しました。

Adyenというのはヨーロッパにある決済プラットフォームの会社で、Uber、Netflix、Spotifyなど非常に大きなサービスを提供している会社の決済を担っています。

eBayとPayPalの間の契約によって、少なくても2023年までは、PayPalがeBayで利用出来ることにはなっていますが、2021年を目処に、PayPalがデフォルトの支払い手段ではなくなるという、大きなアナウンスです。

ではなぜこのような発表がなされたのか、eBayとPayPalの両社の決算を簡単に見ていきたいと思います。


eBayの決算

初めにebayの決算を見てみましょう。

取扱高の前年同期比の成長率が+7%と、一桁に止まってしまっています。

それだけではなく、取り扱いされた商品数の前年同期は+2%と、ほぼ横這い状態になっているのがebayの現状です。


Paypalの決算

次にPayPalの決算を簡単に見てみます。

PayPalの取扱高は前年同期比+29%と、非常に高いスピードで成長が続いている事がご覧頂けると思います。

eBayとPayPalが離婚せざるを得なかった最大の理由は、この成長率の違いによります。

例えば夫婦間でも、一方がより早く成長したいと望んでいるのに対し、もう一方がその成長に対してついていけない、あるいは否定的である場合、夫婦関係がうまくいかなくなる場合も多いのではないでしょうか。

まさにこういった事が、eBayとPayPalの間で表面化し、離婚に至ったのが2015年でした。

そして実際別々になった後も、eBayは前年同期比で一桁成長が続いており、PayPalは前年同期比+20%以上の成長がコンスタントに続いているという具合に、成長率という点では全く別の会社になってしまったというのが実情です。


Paypalにとってのインパクトは?

一方でPayPalの取扱高の過去においては、PayPalの取扱高の内、かなり大きな部分をeBay経由の取扱高が占めていたことは間違いありません。

今回、eBayにおけるデフォルトの支払い手段が PayPalでなくなることによって、PayPalにはどの程度の痛みがあるのでしょうか。

このスライドによると、PayPalの店舗向けの取扱高の内、eBay経由の取扱高は13%しかないと書かれています。

つまりPayPalから見ると、eBayを失っても取扱高が13%減るに留まるわけです。

この数字は年々下がってきており、PayPal がeBayへの依存を年々減らしてきていることがよく分かります。2年前の決算資料を見ると、25.2%がeBay経由での取扱高でした。1年前においては16%がeBayの取扱高となっていました。このようにPayPalは、eBay以外での取扱高をどんどん増やし、eBayに依存しないビジネスを構築してきたことになります。

それ以外にも、eBayのデフォルト支払手段から PayPalが外される事は、PayPalにとって大きな痛手ではない理由を、三つあげてみたいと思います。


Paypalにとっては大きな痛手ではない理由1: eBay経由の取扱高は成長率が低い

繰り返しになってしまいますが、PayPal全体の取扱高はYoY+29%で成長している一方で、eBayの取扱高はYoY+7%でしか成長していません。

つまりPayPalから見ると、自社の成長スピードよりも遅い顧客になるので、このまま放っておいても PayPalの取扱高に占めるeBay経由の取扱高はどんどん減っていく一方で、PayPalとしてあまり注力すべきでない顧客という事になります。


Paypalにとっては大きな痛手ではない理由2: eBay経由の取引の利益率が悪い

詳細は公開されていませんが、eBayとペイパルの間には、非常に手数料の低い特別な契約が存在するという話も出ています。

元々はグループ会社だったので当然かもしれませんが、逆の見方をするとPayPalとしては、eBayとの取引は取扱高こそ大きく見えるものの、売上や利益という点ではあまり魅力的ではない取引である可能性が十分あります。

PayPalから見た場合、他の顧客に比べて売上や利益が取りにくいeBayとの取引を失うことによる影響は、我々が思っているよりも小さいのかもしれません。


Paypalにとっては大きな痛手ではない理由3: Paypalにとっては新たなパートナーシップの可能性が広がる

PayPalは過去数年間、非常に多くの新パートナーを獲得し、PayPalで決済を行える面を増やしてきました。

今回ebayと正式に袂を分かつことで、他のeコマース型プレーヤーとの戦略的な取り組みも、圧倒的に行いやすくなるのではないでしょうか。

以上、今回はeBayとPayPalの正式な離婚に関して詳細を分析してみました。

個人的には、今後メルカリとメルペイがどのような形で連携をしていくのかがとても気になります。

参考までに、過去に書いたこの記事はとても読まれています。

eBayとPaypalの離婚。幸せになったのはどっち?

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。
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