【web3】Q. web3関連の「5つの予測」に対するシバタの個人的見解は?
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今回の記事では、web3が将来どのようになっているのかという予測に対して、個人的にどう思うか見解を書いてみます。
このnoteでも度々取り上げているTomaszさんのブログに書かれていた、5つのweb3の将来予測を対象にします。
1. Consolidation: レイヤー1のプレーヤーが集約されていく
一つ目の予測は、レイヤー1(ブロックチェーンにおける全てのトランザクションの基盤となるレイヤー)のプレイヤーが、どんどん集約されていくという点ですが、私も同意します。
Defiに関しては、取引実績の年数が長いプロトコルほど信用されることは間違いありません。
また、暗号資産を活用したゲームに関しても、数億人単位でのユーザーをweb3に引き込むことになると予想されます。
従って、L1レイヤーのプレイヤーはそんなに多くならないのではないかと私も思います。
2. Money pours into web3: より多くの資金がweb3へ注入される
二つ目の予測は、暗号資産の価格が激しく上下し続けるにも関わらず、より多くの資金がweb3に注入されるという点です。こちらも私は同意します。
特にインフレが今のようなペースで続くと、債券からの金利収入が得にくくなるため、必然的にボラティリティの大きい暗号資産に資金が集まるようになるのではないか、と書かれていますが、まさにその通りだと思います。
短期的には、暗号資産の価格の上下は必ず起こりますし、これからも起こると思いますが、2021年に機関投資家からの暗号資産への投資が大きく花開いたというトレンドは今後も変わらずに続くのではないでしょうか。
3. Regulation: 規制
三つ目の予測は、規制に関してですが、ステーブルコインの発行体は銀行のように保護されていくということが書かれています。私はこの点に関しては同意しかねます。
中長期的には起こり得ることかもしれませんが、短期的に考えると、ステーブルコインの$LUNAと暗号資産の$USTで起こった大暴落のように、まだまだルールとして整備されるべき点が多くあるのも事実です。
ステーブルコインを発行しているからと言って、銀行と同程度の保護を受けれるようになるにはまだもう少し時間がかかるのではないでしょうか。
4. Tokens ape stock rights; DAOs mimic boards of directors: トークンが株式に近い性質を持つ・DAOが取締役会のような機能を持つ
四つ目の予測は、トークンが株式に近い性質を持ち、DAOは取締役会のような機能を持つようになるという点です。この点に関しては私も同意します。
株式に近い性質というのは、配当のように売上や利益の一部をトークンホルダーに還元するような仕組みを想定しています。
またDAOは非常に民主的な組織ではあるものの、現実的にはDAO所属者のうち、1%の人がプロジェクトを動かし、9%の人がそれにコメントし、残りの9割の人は見ているだけというのが実際の構造です。
そうだとすると、株式会社のように取締役会のような機能を設置していく方が、組織としてはスムーズに運営できる可能性があるのではないかと思います。
5. Token cap tables mirror equity cap tables: トークンの保有者名簿は、株式名簿(Cap Table)に近づく
五つ目の予測は、トークンの保有者名簿は、株式の保有者名簿の構造に近くなるというものです。これに関しては私は必ずしも同意しません。
web2の世界における株式名簿というのは、どうしても投資家が多くのシェアを保有するような仕組みになりがちです。
個人的な意見ですが、web3においては、より多くの経済的な持分をプロジェクトに参加するメンバーやユーザーに還元できるという点が重要になると思いますので、必ずしもweb2の世界の株式名簿のような投資家ヘビーな構造にはならないのではないかと思います。
経済的な価値に関しては、web2の世界よりも、より多くの人に持分が分配されるような機能を有して欲しいと思っていますが、一方でプロジェクトの意思決定に関しては、四つ目の予測にあったように、ある程度ヒエラルキー的な構造があっても良いのではないか、というのが個人的な意見です。
以上Tomaszさんの予測に対する私の個人的な見解を書いてみました。
現時点での私なりの考えを書いたつもりですが、必ずしも私が書いてることが正解であるとも限りませんので、投資判断は皆さんの自己責任でお願いします。
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
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