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Q. iPhone発売が遅れたにも関わらず増収のApple。増収の原因は?

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A. iPhoneの売上は、前年同期比(YoY) -20.7%と大きく減少。
一方、Macの売上が YoY +29%、iPadの売上がYoY +46%と在宅勤務の追い風を受けて急増した結果、全体としては増収に。

今回の記事では、Appleの2020年度第4四半期(2020年7−9月)の決算を読み解いていきます。

今回、iPhone12シリーズで導入されるQualcomm社製の5Gチップの製造に遅延が生じたことで、新型iPhoneの発売にも遅れが生じました。新型iPhoneは、通常は毎年9月に発売されますが、今年は10月以降の発売となっています。

このiPhone発売時期の遅延による影響は、今回の決算における注目ポイントの1つです。

それでは早速、決算資料を確認していきましょう。

102920_ Apple Reports Fourth Quarter Results


売上微増・営業利益微減

まずは、売上及び営業利益について見ていきましょう。

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売上:$64.7B(約6.47兆円)、YoY+1.03%
営業利益:$14.8B(約1.48兆円)、YoY-5.44%

売上はYoY+1.03%で微増、営業利益はYoY-5.44%で微減ということで、増収減益の決算になっています。

以下では、地域別・製品別にブレイクダウンしてさらに詳細を分析していきましょう。


地域別売上: 中国で大幅スローダウン

下表は、地域別の売上を表しています。

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北米:$30.7B(約3.07兆円)、YoY+4.69%
ヨーロッパ:$16.9B(約1.69兆円)、YoY+13.07%
日本:$5.02B(約5,020億円)、YoY+0.82%
日本・中国以外のアジア:$4.13B(約4,130億円)、YoY+12.99%
中国:$7.95B(約7,950億円)、YoY-28.63%

地域別で見ると、北米と日本は微増、ヨーロッパ及び日本・中国以外のアジアは2桁増、そして、中国は-28%と大幅な下落となっています。地域差が顕著に現れた結果となりました。

では、他地域に比べて、なぜ中国はここまで売上が落ち込んでいるのでしょうか?

こちらに関して、Apple CEOのティム・クック氏は次のように述べています。

Apple falls as strong iPad and Mac sales don't make up for iPhone decline

A larger percentage of China revenue is made up of new iPhones. And so that’s the reason the number for the total quarter started with a minus sign. But given what we see in the early going with the new iPhones, we’re confident we’ll grow in Q1

「中国における売上の大半は新型iPhoneで成り立っているため、他地域に比べて新型iPhoneの発売遅延による影響を大きく受けた」と言っています。

前でのコメントで注目すべきは、「新型iPhone(iPhone12)の初速状況から次の第1四半期(Q1)では増収を確信している」とも述べていることです。実際の数字はまだ分かりませんが、今四半期決算の中国の減収は、新型iPhone発売遅延による一時的なものである可能性が高いと言えるでしょう。

次のQ1では、例年のQ1とは異なり新型iPhoneの発売日が期間内に含まれているため、前年同期比で大きな増収となるかもしれません。


製品別売上: iPhoneで苦戦・それ以外は増加

続いて、製品別の売上を見ていきましょう。

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内訳を見ると、以下の二つのカテゴリーがアナリストの予想を超えて、絶好調となっています。

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Mac : $9.0B(約9,000億円)、YoY+28%
アナリスト予想 $7.93B(約7,930億円),

iPad : $6.8B(約6,800億円)、YoY+46%
アナリスト予想 $6.12B(約6,120億円)

この二つのカテゴリーは、今四半期中に新製品の販売があったことに加え、新型コロナウイルスによるWFH(Work-From-Home)の増加が後押しとなり、前四半期の売上(MacはYoY+22%、iPadはYoY+31%)を超える成長となりました。

Apple capped off a fiscal year defined by innovation in the face of adversity with a September quarter record, led by all-time records for Mac and Services, said Tim Cook, Apple’s CEO.

「Macと後述するServiceが売上を牽引し、第4四半期として過去最高の売上を記録した」とティム・クックCEOはコメントしています。

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iPhoneの売上は、$26.44B(約2.6兆円)でYoY-20.7%となっています。

今回の大幅な減収の最大の要因は、中国の減収要因と同じく、新型iPhoneであるiPhone12の発売遅延です。

そのため、次の四半期にどこまで成長できるかに注目です。

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Apple MusicやApple TV+、AppStore、Apple Arcade等の売上を含む、Appleが注力している「Services」の売上は、$14.55B(約1.5兆円)でYoY+16.3%となっており、引き続き好調です。

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Servicesの領域では、2020年10月末より「Apple One」というAppleのサービスをパッケージ化したサブスクリプションサービスの提供が開始されました。

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上図のように、「Apple Music、Apple TV+、Arcade、iCloud」をパッケージ化してお得な価格で提供しています。

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ちなみに、米国では、最上位プランとしてPremierプランも用意されており、Apple News+及びApple Fitness+がパッケージに含まれています。

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最後に、この四半期に新シリーズが発売されたApple Watch、AirPods、Apple TVのデバイスなどが含まれる「ウェアラブル・ホーム・アクセサリー」の売上は、$7.88B(約7,880億円)でYoY+20.9%となっています。こちらも引き続き好調です。


まとめ

本日の記事では、Appleの2020年度Q4の決算を分析しました。

今回のAppleの決算は、GAFAM(グーグル、アップル、フェースブック、アマゾン、マイクロソフト)の他の企業と比較すると売上成長率の観点で見劣りする部分もありましたが、その最大の要因は新型iPhone「iPhone12」の発売遅延にあります。

ティム・クック氏が言っているようにiPhone12の初速売上が好調なのだとすれば、次の2021年度Q1の決算では、前年同期比で力強い数字を叩き出してくれるかもしれません。

というわけで、AppleはiPhone12の売れ行きに注目していきたいと思います。


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