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Q. 新規上場のまぐまぐ、有料メルマガよりも売上が大きいセグメントとは?

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A. まぐまぐの代名詞である有料メルマガ事業より、「メディア広告事業」の売上の方が大きくなっています。成長率もメディア広告事業の方が高くなっています。

さて、今回は20年9月24日に上場の有料メールマガジンの配信事業で知られている、「株式会社まぐまぐ」を取り上げたいと思います。

まぐまぐの有料メルマガは私もお世話になっていますので、祝上場という気持ちで、まぐまぐの主要ビジネスについての説明と、上場時の資料から分かった事業セグメント別の売上や成長率について詳しくご紹介したいと思います。

*新規上場申請のための有価証券報告書 (株式会社まぐまぐ)

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まず最初に上図は、過去6期分の売上高と利益の推移です。直近2019年9月期の年間売上高は7.1億円、前年同期比(YoY)+14.2%、経常利益は約2.1億円、YoY+13.5%でした。

過去の経常利益を見ると安定した黒字の経営の状態であると言え、特に直近の2期については、利益率が向上していることがわかります。


まぐまぐの2つの主要ビジネス

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こちらの図は、まぐまぐの二つのビジネスセグメントを説明した図です。

上半分がメルマガ配信を中心とした「プラットフォーム事業」です。1999年に設立されてから20年以上続いている事業で、10年以上前から有名人のメルマガ配信と言えば、まぐまぐ!と言われるほど、幅広く認知されています。

図の下半分が「メディア広告事業」を表しています。

メディア広告事業は2014年に「MAG2 NEWS」を立ち上げたことを皮切りに、現在は4つのWebメディアを運営し、この4つのWebメディアと関連した無料のオフィシャルメルマガを使った広告ビジネスです。広告枠の販売、アフィリエイト、アドネットワーク広告による広告収入を得ています。

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上図は、まぐまぐが運営するメディアの年間のユニークユーザー(UU)数を集計した図です。

直近の21期(2019年9月)時点で、年間で合計6,600万人が閲覧するメディアを保有しています。

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こちらの図は、昨年末にMarkezineに掲載された2019年1月〜10月の10ヶ月間のWebサイトとアプリ起動数のUU数を推計した数値です。

単体のサイト毎の集計となっているため、まぐまぐはTOP30には入っていませんが、大体の規模の目安としては、まぐまぐの4メディアを合計するとTOP30のNHK程度のUU数と捉えていただければ良いと思います。


まぐまぐの売上構成は?

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こちらの図は、まぐまぐの売上構成を示した図です。2019年9月期の年間売上高は、プラットフォーム事業は約3.4億円でYoY-2.6%、メディア広告事業は約3.7億円でYoY+36.4%となっています。

なんと有料メルマガのプラットフォーム事業は売上高が前年同期比割れしているのに対し、メディア広告事業の方が売上が大きく、成長率も高くなっています。

優良なコンテンツをメルマガという限られたメディアだけでなく、オープンに掲載することで、集客・マネタイズが出来ている良い例だと言えるのではないでしょうか。


従業員は32名: 従業員1人あたりの売上・経常利益

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上場時の有価証券報告書には様々な記載がされています。私が着目したのは、従業員数が32名と少数である点です。

2019年9月期の年間売上と経常利益を使って計算すると、1従業員あたりの売上は約2,231万円、経常利益は約644万円となります。

売上の割に社員数が少ないのは、安定した(人手のかからない)プラットホームを運営ができているからではないか、と思いました。


株主名簿

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こちらの図は上場時の株主名簿です。株式会社エアトリ(旧株式会社エボラブルアジア)が85.99%の株式=経営権を取得していたのですね。知りませんでした。松田社長が3%弱、以降主要経営陣も同程度の持分となっています。

2013年に創業者が社長を退任したのちに、2014年にファンドから10億円程度の資金を調達し、2017年に株式会社エアトリ(旧株式会社エボラブルアジア)が国内線No.1に成長するためのブランディング強化のために会員基盤を持つ、まぐまぐを子会社化し、創業21年にして上場を果たすこととなったようです。

まぐまぐ経営権、投資ファンドが取得(2014/3/18付)出資額は最大10億円の予定。

エボラブルアジア 11.5億円でまぐまぐを子会社化


まとめ

有料メルマガの老舗である「まぐまぐ」の上場時の資料を読んでわかったことを以下のようにまとめます。

・2019年9月期の年間売上高は7.1億円、前年同期比(YoY)+14.2%、経常利益は約2.1億円、YoY+13.5%。

・2019年9月期の年間売上高は、プラットフォーム事業は約3.4億円でYoY -2.6%、メディア広告事業は約3.7億円でYoY+36.4%。

・有料メルマガ事業より、メディア広告事業が売上高も成長率も上回っている。

・従業員一人あたりの年間売上は約2,231万円、経常利益は約644万円。

現在の売上構成は、代名詞である有料メルマガ配信事業ではないということがわかりました。

そして一人当たり売上から事業の効率性の高さがわかりました。株主や社長の交代を経て、主力事業だけでなく、新しい事業をしっかりと成長させており、規模は小さいながらも安定的に黒字の事業を展開できていることは、素晴らしいと思いました。

今後どのように事業を成長させていくのか楽しみです。

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。
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