Q. 英語コーチング「プログリット」の健全な成長を裏付ける4つの指標とは?
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この記事はゆべしさんとの共同制作です。
英語学習サービスを中心に事業展開する株式会社プログリットは、サッカー元日本代表の本田圭佑氏も投資したことで話題になったり、TVCMの放映もしているため、多くの方がご存知でしょう。
実は、プログリットは2022年9月29日の上場時にダウンラウンド(増資時の株価が前回増資時の株価より下回ること)での上場となったことでも話題となりました。
しかし、先日1月13日に上場後初の四半期決算を開示したプログリットは健全な成長を見せ、株式市場でも2日連続のストップ高と大きく評価されています。
今回の記事では、そんなプログリットの健全な成長を裏付ける4つの指標を解説します。
プログリットとは?
プログリットは2016年9月に創業され、英語コーチングサービス「PROGRIT」を中心に、その他にはサブスクリプション型の英語学習サービス「シャドテン」を運営しています。
プログリットは創業から僅か6年という圧倒的なスピードで2022年9月に上場しました。上場時に、「決算が読めるようになるノート」でも取り上げておりますので、興味がある方はぜひこちらもご覧ください。
2022年9-11月の決算は絶好調
上場後初の四半期決算の内容を見てみると、2022年9-11月は売上6.74億円(YoY+21.6%)、売上総利益4.86億円(YoY+33.5%)、営業利益1.54億円(YoY+57.2%)と、いずれも堅実な成長を遂げて過去最高を更新しています。
2022年9-11月の売上総利益率は72.2%、営業利益率は22.9%と、高い利益率を実現しています。
次章からは、プログリットの決算をさらに深ぼって見ていきます。プログリットの圧倒的な成長を裏付けている4つの指標を予想しながら読み進めていただければ幸いです。
#1 サブスクリプション売上の成長
プログリットの事業別売上を見ると、2022年9-11月時点で、主力サービスである英語コーチングサービス売上は5.00億円(YoY+7.5%)、サブスクリプション売上は1.73億円(YoY+95.4%)です。
売上に占める割合は英語コーチングサービスが未だに大きいですが、前年同期比の成長率からサブスクリプション売上が全体の成長を牽引していることがわかります。
サブスクリプションの売上構成比は、1年前の2021年9-11月の16.1%から2022年9-11月時点で25.7%と、全体売上の1/4を占める程に成長しました。
サブスクリプションサービスである「シャドテン」は、シャドーイング(英語を聞きながら真似して発音する通訳訓練法)の添削をアプリを通して人が行います。アプリのみで完結するサービスではありませんが、英語コーチングと比較するとサービスの内容的に人的工数は少ない=利益率が高いと考えられます。
そのため、利益率が高いサブスクリプション売上が全体売上の1/4まで成長したことで、売上総利益率72.2%(YoY+6.4pt)、営業利益率22.9%(YoY+5.1pt)と全社の利益率が改善しているというわけです。
#2 継続率の高さ(フロー売上からサブスク売上への転換)
次に、継続率(フロー売上からサブスク売上への転換)を見てみましょう。
上図の通り、英語コーチングサービスの通常コースを完了したユーザーによる、継続コースである「NEXTコース」やシャドーイング添削のサブスクサービス「シャドテン」への入会率は50%以上を維持しています。
コーチングサービス卒業生の登録も後押ししたことで、シャドテンの有料会員数は2022年9-11月時点で3,384人(YoY+82.3%)、毎四半期約+400人と成長しています。
ちなみに、この+400人のうち、英語コーチングサービスからの継続ユーザーはどれくらいいるのでしょうか?2022年9-11月の決算内容から簡単に試算してみましょう。
まず、2022年9-11月の四半期あたりの受講生は上記の通り、約833人と試算できます。継続率は50%超なので、少なくとも833人×50%=416人が継続(NEXTコースかシャドテンの利用開始)することになります。
この継続する416人が、「NEXTコース:シャドテン = 3:7」で利用すると仮定する(NEXTコースは高額の費用が発生するためシャドテンの割合が高いと想定)と、英語コーチングサービスからシャドテンへの送客人数は416人×70%=291人となります。
つまり、毎四半期+400名のうち70〜80%ほどが英語コーチングサービスからの送客と推定することができます。
コーチングサービス(フロー売上)を入り口として、安定性の高いサブスク売上へ転換させるサービス同士のシナジーをうまく創出しており、単なるコーチングサービスではなく、巧妙なビジネスモデルを組んでいるとも言えるでしょう。
ここまで、プログリットの2022年9-11月の決算概況と、サブスクリプション売上の急成長及び継続率について見てきました。記事の後半では、プログリットの成長を裏付ける残り2つの指標を見ていきます。
この記事は、プログリットや英語学習サービスに関心がある方はもちろん、toC事業に従事している方や企業の成長戦略に関心がある方におすすめの内容となっています。
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