アパレル特化フリマのPoshmarkがついに上場!メルカリUSとの差はどれほどあるのか?
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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。
この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。
Poshmarkってどんなアプリ?
ーー(Asako)皆さん、こんにちは。今日は、PoshmarkのS-1(新規上場申請のための目論見書)についてシバタさんに解説していただきたいと思います。シバタさん、よろしくお願いいたします。
ーーPoshmarkはアパレルに特化した中古品売買のアプリです。基本的な仕組みはメルカリと同じくC2Cのマーケットプレイス型で、セラー(売り手)とバイヤー(買い手)がいて、セラーが出品したものをバイヤー側のユーザーが購入する形になっています。
ーーまた、Poshmarkの場合は、ソーシャルインタラクションを強く押しだしており、いいね!やシェアができるフォロー機能があり、Instagramのようなストーリー機能も使えるようになっています。
(シバタナオキ)特に若い女性に大人気の昔からあるサービスです。僕もマネジメントの人に何回か会ったことがあり、遂に上場か!という感じで若干思い入れがある会社です。
ーーお知り合いがいらっしゃったのですね!
ーー先ほど、シバタさんもおっしゃったように、UIは上図のような感じで女性心をくすぐるようなデザインやフォント、また、出品者の画像も結構洗練されている印象のアプリになっています。
これを作っている人たち、マネージメントはみんな男性ですよ!
ーーそうなんですね!
僕はすごく驚きました。言い方は悪いのですが、なぜ、あのオジサンたちがこういう若い女性向けのアプリをきちんと作れるのかがいまだに疑問ですが、才能がある人っているのですね。
ーー面白いですね。てっきり女性の方がメインでデザインされているのかなと思っていました。
会社に行くと、女性社員はたくさんいました。でも、当時のマネジメントは全員男性でしたので、ちょっと不思議だなと思って見ていました。
上場時に売りに出される株式とは別の種類の株式が存在することはよくある?
ーー冒頭に「Class A Common Stockをオファーします」と記載があります。ここを読むと、Class A Common Stockの他に議決権の規定が異なるClass B Common Stockが発行されているようです。日本でも、上場時に売りに出される株式とは別に、他の種類の株式が存在することはよくありますか。また、複数種類の株式を発行する目的は何でしょうか。
これに関しては上図(9ページ)を見てみましょう。左下に「Voting rights」と書いてありますが、今回のケースはシリコンバレーの会社では割とよくある話です。
普通株のAと普通株のB(日本ではA種普通株とB種普通株)があり、A種普通株が一般的に売りに出す株式で議決権が1株につき1つ、B種が1株につき議決権が10倍あるという株式にします。このような構造する目的は、創業者が上場後も会社をコントロールできるようにするためです。
上図(136ページ)は株主名簿です。上の方に出ているのが、MayfieldやMenlo Venturesなど、いわゆるVCです。その下にExecutive Officersと書いてあり、CEOのManishが9.2%を持っています。9.2%ですので議決権が実質10%もありません。
今回はおそらく全てB種普通株で出しておき、VCが売った瞬間にA種普通株に変わると思います。VCが売っていくとほとんどの株がA種普通株になり、Manishが持っているB種普通株がそのまま残るため、彼の議決権が50%を超えていく、これが将来の構造です。
このように種類別の普通株を発行する理由は、経済的な価値は同じですが、創業者が事業を行っている間、議決権の数で会社をコントロールできるようにすることが最大の目的です。
Poshmark 2020年Q1~Q3の連結PLの解釈は?
ーー続いて、連結PLの数字(57ページ)を見ていきます。まず、右列の9月末までの数字を見ると、2020年は1-9月で売上が約$192M(約192億円)で前年同期比で約+28%伸びており、営業利益に関しても2020年は1-9月で約$21M(約21億円)と黒字転換しています。
ーー一方、売上の伸びに対して営業利益の伸びが大きく、売上原価と販管費を見ると、マーケティング費用を2019年の$96M(約96億円)から2020年は$65M(約65億円)まで抑制しており、マーケティング費用の抑制により見え方を調整しているようにも見えます。数字についてはどのように解釈すれば良いですか。
1つ目は、売上が前年同期比で約+28%の伸びになっていますが、物足りない感じがすごくあります。一方、赤字上場の企業がほとんどの中できちんと黒字化していることはすごいというのが2つ目です。
3つ目として、マーケティング費用を削減した点について、アパレル系の事業のためコロナでかなり業界的に悪い影響を受けており、黒字にすることを優先してマーケティング費用を抑制しているように見えます。
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