見出し画像

Q. 電子契約最大手DocuSignに学ぶSaaSの売上の「質」の高め方とは?

新着記事を(無料で)LINEへお届けします。以下のリンクからご登録ください。
LINE: https://line.me/R/ti/p/%40pap3801g
注: 現在、Facebookメッセンジャーでのお届けができなくなっています。お手数ですがLINEへのご登録をお願いします。

----------------------------

A. DocuSignに特徴的なSaaSの売上の増やし方は以下の3つです。
1. ●●課金の割合を増やす
2. ●●契約の割合を増やす
3. ●●経由売上の成長スピードを速くする

今日の記事では、電子署名サービスの最大手であるDocuSignの決算を見ていきたいと思います。

日本でもコロナウイルスに影響されて、印鑑をなくす動きが進んでいるかと思いますが、グローバルで見た場合に電子署名サービスの最大手はDocuSignです。

サービスとしては電子署名のためのサービスを提供している会社ですが、SaaSビジネスとして非常に王道ともいえる勝ち方をしているので、今日はDocuSignから学ぶSaaSの売上の質の高め方、という視点で取り上げてみたいと思います。

DocuSign Q1 Fiscal 2021 Earnings Call and Webcast Supporting Material

画像1

初めに売上ですが、右側のグラフにある通り、YoY+39%増の、四半期あたり$297M(約297億円)になっています。

売上成長率も十分速いスピードですし、左側にある通り、請求額(受注額)はYoY+59%と、売上よりも速いスピードで成長しています。これが意味するところは、年契約などの大きな案件がどんどん増えてきているということです。

画像2

左のグラフにある通り、グロスマージンはサブスクリプションビジネスにおいては80%を超えています。

一番右のグラフにある通りコストを見ると、R&D費用が売上の14%、営業マーケティング費用が売上の48%、一般管理費用が売上の9%という具合に、R&D費用以外は右肩下がりでコスト改善ができることが読み取れます。

画像3

結果として左のグラフにあるように、Non-GAAPベースでは、営業利益が$23M(約23億円)出るようになっており、フリーキャッシュフローは右側のグラフにある通り、$33M(約33億円)出るようになっています。

このようにNon-GAAPベースやフリーキャッシュフローベースではすでに黒字になっているというのが、SaaSビジネスとして特徴的な点です。

このようにYoY+39%という早いスピードで成長し、フリーキャッシュフローベースでは黒字になっているというDocuSignですが、冒頭でも書いた通り、売上の質が非常にSaaSの王道を行く形で進化してきています。

今日の記事では、SaaSビジネスの売上の質を見分けるポイントを三つ取り上げてみたいと思います。

この記事ではSaaSビジネスを担当されている方パッケージ販売から継続課金に移行したいと考えている方 BTOB 向けのクラウドサービスを提供している方に役立つ内容になっています


----------------------------

ここから先は、有料コンテンツになります。このノート単品を500円、あるいは、月額1,000円のマガジンをご購入ください。

有料マガジンを購読頂く方がお得です。先月(2020年5月)には17本の有料記事がマガジンに追加されました。1記事あたり約60円の計算です。

マガジンは「初月無料」です。月末までに解約すれば費用はかかりません。購読開始した月以降の有料記事が読めるため、月末に購読開始しても不利にはなりません。
有料版をご購入いただくと、以下のコンテンツをご覧いただけます。

・売上の「質」その1: 継続課金の割合
・売上の「質」その2: 長期契約の割合
・売上の「質」その3: 大口顧客経由売上の成長スピード

ここから先は

1,305字 / 3画像

¥ 500

ツイッターで決算に関する情報を発信しています。ぜひフォローしてください!