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Q. ソフトウェアテストのSHIFT、売上成長率がYoY +60%を超える理由とは?(クラウドワークス・ランサーズとの比較もアリ)

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ヒント:
 売上 =●● x ●●
 ●●:YoY +9.5%
 ●●:YoY +47.6%
●●、●●ともに前年同期を大きく超え、その掛け算で売上が増えた。

今回はソフトウェアテストのSHIFTが、4月に発表した2021年8月期2Qの決算発表の内容を見ていきます。

本題に入る前に、「ソフトウェアテスト」について簡単に解説すると、まず前提として、デジタル技術の進化により、日々便利になり続けているこの世の中は、数えきれないほどのソフトウェアによって支えられています。

ソフトウェアは、高度かつ複雑な構成になっており、出来上がって間もないソフトウェアは高い確率で正しく作動しません。

ですが、我々の身近にあるソフトウェアは、どんなときも正しく動作するのが当たり前で、そもそも正しく動作するかを疑ったことは無いのではないでしょうか。

では、なぜソフトウェアが正しく動作するのか。

それは、正しく動作するための確認作業と修正作業である「ソフトウェアテスト」が行われているからだと言えます。

ソフトウェアが組み込まれた製品・サービスが使われるあらゆる条件を洗い出し、各条件に対する合格基準を全て満たすまで繰り返し確認作業を行って、はじめて我々利用者にサービスが提供されています。

よって、ソフトウェアテストは、便利な世の中を支える重要な役割を担っており、その中でSHIFTはソフトウェアテストのアウトソーシングサービスを提供しています。

今回は、SHIFTの売上成長率がYoY +60%を超える急成長を遂げている要因について探っていきます。

記事の前半で、SHIFTのビジネスモデルと決算の概要について見ていきます。記事の後半では、売上成長の要因を因数分解して各KPIを深堀りし、さらにクラウドソーシング系の企業との比較も行いました。


SHIFTの狙う市場

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ソフトウェア開発産業の全体の規模は15.5兆円で、そのうちソフトウェアテストの市場規模は5兆円以上と見られています。
ソフトウェアテスト市場のうち99%は、ソフトウェアを開発した自社内のエンジニアの手で賄われており、アウトソーシングされているのは、たったの1%程度です。

ソフトウェアテストは、ユーザーの元へソフトウェアを提供する上で避けて通れませんが、一般的に好んで行われない仕事だと言われています。なぜかというと、自分たちで開発したソフトウェアの品質テストをすること自体にモチベーションが上がらなかったり、「客観性がないため仕様の抜け漏れが発生しやすい」というリスクがあるからです。

それにも関わらず、アウトソーシングは1%しか行われていないことにSHIFTは着目し、残り99%の市場の開拓をしに行っています。

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では、SHIFTの強みは何かというと、それはソフトウェアテストの徹底された仕組み化にあり、「人」「ナレッジ」「ツール」で形成されています。

・人:非エンジニアでも活躍できるように仕組み化
CAT検定という合格率6%のSHIFT独自の入社試験を開発し、知識や経験のある人材だけでなく、素養のある非エンジニアをIT人材として採用できる仕組みを持っています。

・ナレッジ:方法論をデータベース化
年間4,000件のプロジェクト、96万もの不具合を検出した経験などを蓄積し、900のテスト項目に反映させて品質保証の方法論をデータベース化しています。

・ツール:CATツールを独自開発
CATというテストツールを開発し、テストのオペレーションを効率化しています。CATはSHIFTで請け負うソフトウェアテストでも利用されていますが、テストプラットフォームの製品としても市場にリリースしています。

これら3つの標準化によってサービスの品質を維持していることが、強みの源泉であると考えられます。

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標準化のメリットはコスト面にも表れており、ソフトウェアテストを開発者自らが行うより、SHIFTにアウトソーシングするほうが、1つの不具合を見つけるコストが50%以下に削減できるようです。

低いテスト実行単価でより多くの不具合を検出できるということで、標準化の効果がコストパフォーマンスに表れています。


PLで最も重要な指標 = 売上総利益とその成長率

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次に、業績を見ていきます。

売上は108.7億円でYoY +61.4%、売上総利益は33.2億円でYoY +47.8%、営業利益は9.4億円でYoY +45.4%となっています。

上記のすべての指標において、およそ+50%の急成長を遂げており、好調な決算であったことが伺えます。

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PL(損益計算書)の中でも重要な指標である、売上総利益とその成長率について見ていきましょう。

まず、売上総利益の仕組みですが、売上の中にエンジニアの人件費が含まれており、エンジニアへの給料が売上原価になります。つまり、売上総利益はエンジニアに給料を支払った後に残るお金ということになり、その割合である売上総利益率は30.6%となっています。

売上総利益の成長率は、YoY +47.8%と前述しましたが、2021年1Qの売上総利益25.8億円と比較しても+28.5%の成長率となっており、右肩上がりの成長を見せています。

ここまでの前半の内容でも、高い成長率を見せていることが理解できると思いますが、記事の後半で、成長率の要因をさらに深堀りするために、ユニットエコノミクスを詳細に見ていきます。

この記事はソフトウェア業界に携わっている方や興味がある方、決算資料の分析方法を理解したい財務系の部署の方などに最適なコンテンツとなっています。

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・KPIの因数分解をしてみると...
・KPI#1 ●●を増やすための重要なKPIと施策
・KPI#2 ●●を増やすための重要なKPIと施策
・クラウドワークス・ランサーズとの比較
・まとめ

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。