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日本に進出するOpenAIが投資するスタートアップとその戦略とは?

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ヒント: OpenAIの●●システムを作り、生成AIの中心的存在を揺るぎないものにしようとしている

この記事はhikoさん(企画・リサーチ担当)との共同制作です。

今回は、大きな話題となっているAIチャットボット「ChatGPT」を開発しているOpenAIを取り上げていきます。

OpenAIはAIの研究開発を行うスタートアップであり、いくつかのプロダクトを提供していますが、その中の代表的なプロダクトがChatGPTです。

ところで、OpenAIは、AIの研究開発ではなく、「スタートアップに投資をするファンド」を持っているのはご存知でしょうか?

今回の記事では、OpenAIがなぜファンドを保有しているのか、このファンドによってどのような戦略的な投資がされて、それによってどのようなエコシステムが生み出されるのかを読み解いていきたいと思います。


OpenAIとは?

まず、OpenAIの企業概要について整理していきます。

OpenAI, L.P.(以下、OpenAI)は、2015年に設立された人工知能(AI)研究所です。OpenAI自体は営利企業ですが、親会社にあたるOpenAI, Incは非営利団体であることから、営利と非営利のハイブリットである「capped-profit company(上限付き利益企業)」として運営されています。ちなみにOpenAIへはマイクロソフトが大きく投資をしており、強固なパートナーシップを結んでいることでも有名です。

OpenAIの主な目的は、「人類全体の利益を目指して、安全で利用価値の高いAI技術を研究し開発すること」です。汎用人工知能(AGI=人間と同様の感性や思考回路を持つ人工知能)の実現を目指し、その達成に向けた技術的なリーダーシップを発揮しています。

さらに、OpenAIは世界をリードするAI研究者を集めており、最先端のAI技術開発に取り組んでいます。同社の主要技術として、自然言語処理に優れた(Chat)GPTシリーズがあり、特にGPT-3やGPT-4は大きな注目を集めています。

この他にもOpenAIの特徴は以前こちらの記事で紹介しているので、気になる方は是非ご覧ください。


OpenAIの日本進出

次に、OpenAIと日本の直近の関わりについて見ていきます。

上の画像は、衆議院議員の塩崎あきひさ氏のツイートです。

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏が来日した際に、2023年4月10日に行われた自民党の「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」に出席し、下記の7つの提案があったと報告されています。

①日本関連の学習データのウェイト引き上げ
②政府の公開データなどの分析提供等
③LLMを用いた学習方法や留意点等についてのノウハウ共有
④GPT-4の画像解析などの先行機能の提供
⑤機微データの国内保全のため仕組みの検討
⑥日本におけるOA社のプレゼンス強化
⑦日本の若い研究者や学生などへの研修・教育提供

アルトマン氏は、日本でのChatGPTの利用に高い期待を示しており、岸田総理とも面会をして日本進出を言及しています。

また、マイクロソフト社長のブラッド・スミス氏も、日本のAI市場への投資を重視していく姿勢を示しており、日本の政府や大学との協力体制をより強固に築いていきたいと考えています。


OpenAIの投資ファンド「OpenAI Startup Fund」とは

OpenAI自身もスタートアップではありますが、そのOpenAIが実はスタートアップ投資も行っているのは、ご存知ではなかった方も多いのではないでしょうか。どんな目的で、どのような事業に投資しているのでしょうか?

OpenAIが運営する投資ファンド「OpenAI Startup Fund」は、$0.1B(約100億円)のファンドサイズで、ヘルスケア、気候変動、教育など、AIによる生産性向上などの革新的な効果が期待できる分野への投資を行う方針です。

ファンドの出資者は、マイクロソフトなどのOpenAIのパートナー企業で、出資先スタートアップは、将来のOpenAIシステムへの早期アクセス、ファンドのチームによるサポート、Azure上でのクレジットなどを得ることができます。

気になるOpenAIの投資先はどのような企業なのでしょうか?
投資先の一覧と投資基準について分析していきます。


出資先12社の分析

上の画像は、企業動向の調査や分析を行うCB Insightsの記事から引用した、OpenAIの投資先の一覧です。

Analyzing OpenAI’s investment strategy: How the ChatGPT maker is building a generative AI ecosystem(CB Insights)

上の表は、同じくCB Insightsの記事を基に、OpenAIの投資先の事業内容、ステージ、投資額を一覧にしたものです。投資先は少数精鋭12社で、AI技術を活用した事業を展開しています。

主にAIを活用することでビジネスの生産性を向上させるような事業が投資対象となっていますが、「ヘルスケア」、「気候変動関連事業」が未だポートフォリオには組み込まれておらず、この2つの分野が今後投資対象となる可能性が高いと思われます。

また、日本の企業は投資対象になっておらず、今後対象になってくるかも要注目です。

ここまで記事の前半では、OpenAIの企業概要、日本への進出の動向、OpenAI Startup Fundの概要について解説していきました。
記事の後半では、OpenAIがスタートアップへ投資する狙いについて考察していきます。

この記事は、AI業界に携わる方や興味がある方、投資戦略の具体例について知りたい方、OpenAIの成長戦略に関心がある方に最適な内容になっています。


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・Q. 日本に進出するOpenAIが投資するスタートアップとその戦略とは?の答え
・投資先との●●形成
・●●がOpenAIの業績に与える影響
・まとめ


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