Q. SPAC上場間近のネオバンクDave、主な収益源は?
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Q. SPAC上場間近のネオバンクDave、主な収益源は?

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ヒント:米国の銀行における問題点に着目しています

今回はネオバンクを運営するFinTech企業のDaveについて、解説していきたいと思います。

Daveは現在、近日中にSPAC上場が成立するのではないか?と言われており、注目を集めている企業です。

SPAC上場とは:SPACは“Special Purpose Acquisition Company”の略で「特別買収目的会社」とも呼ばれます。信頼のある代表者が投資家から資金を集めつつ空っぽの会社を上場させ、24ヶ月以内に何かしらの企業を買収をする形で上場をする形態を指します。

今回の記事では、半年前の2021年6月に発表されたDaveの投資家向けプレゼンテーション資料を参考に、Daveのビジネスを深堀していきます。

記事の前半では、Daveの成り立ちとサービス内容について、後半では売上や顧客獲得コストの回収期間、類似企業とのマルチプル比較などを考察したいと思います。

Dave Investor Presentation (2021年6月)

この記事では、1ドル=100円($1 = 100円)として、日本円も併せて記載しています。

ネオバンクDaveとは?

ネオバンクとは、自ら銀行免許も店舗も持たず、既存の銀行と連携しながらインターネット上で決済や融資など金融サービスを提供するFinTech企業を指します。店舗はなくとも、スマホアプリを利用することで、入金、各種支払いや振り込みが可能です。

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Daveは、2017年にカリフォルニアで設立されました。 

類似企業としては、2013年に設立されたネオバンク最大手のChime(チャイム)が挙げられます。

2021年6月時点のDaveの登録ユーザー数は1,000万、Chimeは1,300万でした。

後発にも関わらず、既に最大手のChimeの登録ユーザー数とDaveに大きな差がないことがわかります。


ネオバンクDaveのユーザー層

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Daveの主要顧客は、$400(約4万円)程度の一時的な支出が困難な、いわゆるMiddle Class(低〜中所得層、日々の現金のやりくりに困る層)です。

Daveは彼らのサービスを必要とする市場規模を1.5億人以上と想定し、顧客層を(1)Highest Need(必要度が非常に高い)3,000~3,500万人、(2)High Need(必要度が高い)2,000~2,500万人、(3)Getting By(かろうじてやりくりしている)〜1.2億人と3つに区分しています。


Daveのサービス#1: 「ExtraCash」

先述の通り、Daveのアプリを使うことで通常の銀行のアプリと同様に、入金をしたり、他者への振り込み、小切手の支払い、キャッシュカードの引き落としなどが可能です。

Daveのサービスの中で、人気が高いのが「ExtraCash」というサービスです。ExtraCashはOverdraft Fee(当座貸越手数料)を一定額立替できるサービスです。

当座貸越手数料とは、支出がかさんで口座残高がマイナスになってしまった際に、銀行が課す手数料を指します。一回残高がマイナスになると最大で$35(約3,500円)もの金額が課されるため、米連邦議員の中ではこれを厳しく批判するひともいます。

アメリカの銀行には、日本の銀行と違って小切手(チェック)があり、小切手はトランザクションがリアルタイムに行われないため、残高が十分ない状態で引き落としが発生するとマイナスになる可能性があり、このような場合は当座貸越手数料が課せられます。

このOverdraft Fee(当座貸越手数料)が、日々の現金になんとかやりくりしている人たちにとって、とても大きな負担となっています。

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Daveはその問題に着目し、最大$200(約2万円)分まで、Overdraft Fee(当座貸越手数料)を無料にするExtraCashというサービスを展開しています。

ExtraCashは最大$200(約2万円)までは、Payday Loan(給与の前借り)も手数料なしで可能なので、現金が不足している時に比較的手軽に利用することができます。

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Boloombergの2021年6月の記事によると、2020年のアメリカの銀行のOverdraft feeは、「JPモルガンが約15億ドル(約1600億円)と首位だった。2位はウェルズ・ファーゴで約13億ドル。」とされており、銀行によっては2020年の総収入のうち5%がOverdraft Feeの銀行もあったそうです。

Daveを利用している顧客は年間平均$300-400(約3万円〜4万円)ものOverdraft Feeを節約できていると公表されています。これはユーザーにとって、大変大きなメリットと言えるでしょう。


Daveのサービス#2: 「Side Hustle」

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Side Hustleは低〜中所得者層に人気のフードデリバリーの「DoorDash」の配達員やライドシェアの「Lyft」のドライバーといった、オンデマンド求人を掲載するサービスです。

顧客と仕事をマッチングさせ、送客手数料を得るビジネスモデルとなっており、日本のアルバイト募集サービスの「タイミー」と近いかもしれません。

Daveを使ってお金の管理をしながら収入源も見つけられるので、ユーザーにとっても、Daveにとってもメリットのあるサービスです。

ここまで、Daveのサービスやターゲット顧客にとってのメリットについて考察してきました。

記事の後半では、売上や顧客獲得コストの回収期間、類似企業とのマルチプル比較といった、決算とビジネスモデルの分析を解説していきます。

この記事は、FinTech企業の動向に関心がある方、KPIを深堀りした決算分析手法を身につけたい方に最適な内容になっています。

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・Q. SPAC上場間近のネオバンクDave、主な収益源は?の答え
・Daveのユーザー数
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・ARPUは現在の2倍になる?
・顧客獲得コストの回収期間
・類似企業とのマルチプル比較

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。