クラウドワークスにとってコロナ禍は追い風だったのか?今後は追い風になるのか?
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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。
この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。
今回の決算の印象は?
ーー(伊佐山真里)皆さんこんにちは。今日はクラウドワークスの決算書をシバタさんと一緒に読んでいきたいと思います。シバタさんよろしくお願いします。
クラウドワークスは、主に在宅ワーカーと仕事発注者のマッチングサービスを提供している会社です。今回は2020年9月期第3四半期の決算資料を見ていきます。
こちらが2019年10月から今年6月までの9カ月間の累計ハイライトです。総契約額、売上高、売上総利益は前年比でプラスになっていて、EBITDAと営業利益は前年比マイナスになっています。
ただし、こちらの振り返りを見ると「マッチング事業で広告を強化していてマイナスは期初の方針通り」と書いてあったので、問題ないのかなと思いました。
クォーターごとの結果を見てみても、売上が前年同期比で少しマイナスになっているものの、ほぼ横ばいで終わっています。
3Q(4~6月)は緊急事態宣言が出された時期と被っており、さらにコロナでマイナスの影響を受けている業界の1つである人材業界ということも考慮すると、良い結果で終わっているのかなと思いました。
シバタさんの今回の印象を教えてください。
(シバタナオキ)コロナの影響についてですが、クラウドワークスは人材業界ではありますが、リモート銘柄でもあります。そういう意味では、売上が増えてもよさそうではあります。
そうは言っても、この4~6月というのは緊急事態宣言ですごくパニックになっていた会社も多いと思います。そんな状況でいきなりリモートで発注しないかなという気もするので、一時的には落ち込んだというのも理解できます。
ただロングタームで見た場合、コロナのようなことが起こってリモート化が進んでいくことは、この会社にとってはすごくプラスなことが多いのではないかと思います。
売上総利益率ではなくテイクレートを見るべき理由
ーー事業ごとに見てみると、主力のマッチング事業は順調に伸びていると感じる一方で、売上総利益率を売上高から計算してみると約43.7%程でした。ハード資産のないネットサービス企業としては、売上総利益率が低い印象を受けました。これはどうしてでしょうか。
まずこのビジネスに関しては、売上総利益率を見ることにあまり意味がないです。マーケットプレイス型なので、売上総利益÷総契約額、つまりテイクレートを見るべきです。
計算すると20.4億円÷94.6億円で約21.6%です。これがクラウドワークスの実際の取り分にあたるため、テイクレートを見るのが正しいです。
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・テイクレートを売上ではなく売上総利益を使って計算するのはなぜ?
・コロナの影響で需要と供給のバランスが崩れている?
・EBITDAや営業利益がマイナスになっても投資を続けている理由は?
・テイクレートを伸ばすためにどんな風にサービス拡大を図る?
・今後のマッチング事業の成長を見るにはどの指標を追う?
・コンサル市場や正社員求人市場に入る余地はある?
・その他見るべき指標について
・まとめ
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