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メルペイの「定額払い」はモノの売り買いの順番を変えるかもと思った件

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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。

この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。


メルカリ 2021年第1四半期決算の印象は?

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ーー(伊佐山真理)皆さん、こんにちは。今日はメルカリの決算書をシバタさんと一緒に読んでいきたいと思います。シバタさん、よろしくお願いします。

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ーー今回は2021年第1四半期の決算書になります。メルカリの事業はメルカリJP(日本でのメルカリ事業)、メルペイ、メルカリUS(アメリカでのメルカリ事業)の大きく3つに分かれています。

上図(決算資料5ページ)で今回の3つ事業の連結決算を見ると、売上はYoY+52%と高成長していて、営業損益も投資を抑えた結果、前期に引き続き黒字となっています。

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ーー各事業のハイライトが上図になります。今まで大きく投資を続けてきたメルペイとメルカリUSを今年から本格的に収益化していくと書かれていました。シバタさんの今回の全体的な印象はいかがでしたか?

(シバタナオキ)5ページ(1つ前の図)にある通りすごくプラスで伸びている感じです。一番特徴的なのはコロナの追い風があったとはいえ、成長率が伸びている点です。売上が伸びているのではなくて、GMV(流通取引総額)の成長率が伸びている点が非常に印象的でした。

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コロナの影響は当然あると思いますが、今まで赤字だったのが黒字になっている点も投資家から見ると安心できるでしょう。今期、メルペイとメルカリUSの方をきちんと売上を作っていくということですので、そこも期待かなという感じです。

一応、追い風があったおかげで当初の想定よりも早く収益化を開始できそうで、すごくポジティブな決算だと思います。


BASE株を7月に売却した理由は?

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ーーメルカリは7月末にBASEの株を売却しており、その数字が今回の決算に計上されていますので、決算短信も見てみたいと思います。上図にあるようにPLでは特別利益として69億4,200万円が計上されています。

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ーー上図のバランスシートを見てみると、投資有価証券の金額が大幅に減っています。これがBASE株を売却したことで見られる結果だと思いました。

この点についてコミュニティから「どうして7月のタイミングで売却したとお考えでしょうか?BASE株は株価が上昇しているのでもう少し待てばよかったのにと思ってしまいます」というコメントをいただきました。

どうしてそのタイミングで売ったのかは、当事者に聞かないと分かりませんが、7月時点では十分高かったと思います。そこから上がるかどうかという判断は難しかったでしょうし、その時点でこれぐらいが天井ではないかと思った可能性もあります。

直接競合ではないかもしれませんが、両方ともeコマースの会社で微妙に事業が重なる部分もあるため、事業規模が大きくなってくると、お互いに少し嫌だな、ということできれいにしたという面もあると思います。

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上図(決算資料31ページ)を見ると分かりますが、メルカリは現金及び預金のみで約1,400億円と手元に現金は十分あります。しかし、そのうちの約900億円が預り金で約500億円が長期借入金です。

意外とネットキャッシュで見ると、それほど手元に余裕があるわけでは無く、少しでもキャッシュを厚くしておきたかったという可能性もあります。

ーーなるほど。キャッシュを厚くして、メルペイとメルカリUSに投資できるようにというところでしょうか?

そうですね。今回黒字になっているので、このペースで行けるのであれば、今持っている現金で黒字かプラスマイナスゼロで行ければ、さらに追加でお金を調達しなくても良いと思います。

仮に赤字にまた戻ることになる場合、当然、現金が減っていきます。そうすると資金調達が必要になってきます。

キャッシュは十分ありますが、実は預り金というのは、ユーザーが売ったお金がまだメルカリあるいはメルペイの口座に残っていて、それを引き出していないだけなので、本当はユーザーのお金です。

そういうことも含めると、意外とネットキャッシュはそんなに厚くはありません。そのため、BASEを売却して約70億円をキャッシュにすることはそれなりに意味があったと思います。


メルカリJPの事業で気になる点は?

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ーー各事業を見ていきたいと思います。まず、メルカリJPの事業から見てみると、コロナの影響に一定の落ち着きが見られることもあり、月間ユーザー数(MAU)の成長スピードが少し鈍化しているようにも見えます。一方、GMVはYoY+34%で成長しています。

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ーーまた、営業利益率も30%近くを維持して順調だと思いました。シバタさん、メルカリJPの事業で気になる点はありますか?

気になる点はありません。ただ、GMVの伸びが以前よりも加速していると思います。

MAUに関しては1,755万人ですよね。日本のスマホユーザーが7,000万人ぐらいだとすると、4~5人に1人が毎月メルカリを使っている計算だと思います。

ーーそれはすごいですよね!

はい。そのため、これ以上伸びるかと言うと、すでに国民的なアプリだと思いますし、「メルカリする」という動詞にもなっていますよね。

全員がフリマでモノを売り買いするとは限らないので、MAUは限界に近づいている感じはします。一方、GMVはまだ伸びる可能性があると思いますし、しっかりコロナ禍で伸びているのはすごいです。

営業利益率は投資を抑えれば50%近いところまで行く気がします。投資は抑えていると決算書には記載されていますが、まだそれなりに人材等も含めて投資はしていると思います。

そのため、営業利益率は30%でも全然悪くないですが、2020年度第4四半期の42%の水準まで、また伸びる可能性はあるでしょう。日本はもう盤石な体制だと思います。

ーー引き続きメルカリJPの成長が見れたらいいなと思います。


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・他競合と比べてメルペイの強みや戦略は?
・「定額払い」サービスの収益率は?
・メルカリとメルペイをベースにすると面白そうな事業展開や新サービスはある?
・メルカリUSの現状や期待値、将来性についてどう見ている?
・メルカリUSでの決済手数料の徴収開始について
・テイクレートが14%になっても今の成長率を続けられる?
・メルカリUSが今後収益の柱になっていく?
・まとめ

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