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株価が急上昇中のエムスリーが持つ独特な強みとは?(ヒント 少し特殊な「ネットワーク外部性」が存在します)


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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。

この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。


エムスリー 2021年3月期第2四半期決算について

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ーー(三浦茜)皆さん、こんにちは。今日は、医療関連ITサービスを提供するエムスリーの決算書をシバタさんと一緒に読んでいきたいと思います。

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2020年10月30日に発表された2021年度3月期第2四半期の決算発表資料です。優良企業としてよく名前を聞くエムスリーですが、決算資料の最後に過去の業績推移(上図)があって、とても美しい右肩上がりのグラフが載っています。

エムスリーの何がすごいのか、今後も伸びるのか、決算書を見ながらシバタさんに聞いていきたいと思います。まずは今回の決算概況の解説をシバタさん、お願いします。

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(シバタナオキ)まず上図(3ページ目)を見ていただくと分かる通り、売上が+22%、営業利益が+45%で、株式の売却とか評価などの本業と直接関係ないところを除くと+61%ということで、相変わらず絶好調な決算だと思います。

売上高が約750億円、営業利益が約240億円なので、営業利益率が33%ぐらいのイメージです。利益率もすごく高いということで、一言で言うと、コロナであったにもかかわらず、相変わらず絶好調という感じです。


各セグメントにはどんなビジネスが含まれているのか?

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ーー上図(4ページ目)にセグメント別の売上がありました。各セグメントにどんなビジネスが含まれるのかというのは、どこを見れば分かりますか?

セグメントの名前が分かりにくいかもしれないので、海外(エマージング事業群)は一旦置いておいて、それ以外のセグメントがどうなっているか、昔の決算資料に詳しく説明があったので見ていきましょう。


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1つ目が一番大きいセグメントで、「メディカルプラットフォーム」というセグメントになります。これは基本的に製薬企業向け、つまり病院や医師に何かを販売する人達向けのマーケティングサービスです。

例えば、製薬会社の人は、当然、病院や医師に営業をしたいですよね。そのときに使うためのサービスがメディカルプラットフォームです。

2つ目の「エビデンスソリューション」は、製薬会社が薬をつくるときにまだ認可されていない薬をテストする治験がありますよね。

そのときにお金をもらってテストを受ける治験者と製薬会社をマッチングするビジネスです。エビデンスソリューションは薬のエビデンスをつくるという意味だと覚えておいてください。

3つ目の「キャリアソリューション」は、単純に医師や医療関係者の職探しサイトだと思ってください。

4ページ目の資料には、「サイトソリューション」というセグメントが加わっていますが、これは、病院や医療機関の経営支援サービスです。

「その他エマージング事業群」というのはその他小さいものという感じです。


製薬企業向けサービスも行っている?

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ーーエムスリーが運営している日本最大級の医療従事者専門サイト、m3.comをベースにした事業が行われているのかなと思ったら、製薬企業向けのサービスも提供しているのですね。

そうですね。いろいろなサービスを提供しているのがこの会社です。製薬企業向けが一番儲かると思います。マーケットも、そこが一番大きいのではないでしょうか。


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・「m3.com」の勝因は?
・AIプラットフォーム事業もエムスリー?
・医療系スタートアップのメドレーはライバルになるか?
・エムスリーの時価総額について
・その他のポイントは?
・エムスリーと似たネットワーク外部性を持つ会社は他にもあるのか?
・2000年代から医療業界のDXを進めていた?
・まとめ

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