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Q. Netflixが広告モデルを採用しない3つの理由

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A. 決算でCEOから3つの理由が挙げられました。
1. 広告ビジネスはGoogle, Amazonなどと競合するレッドオーシャン
2. 継続課金ビジネスの方が「シンプル」
3. プライバシーへの配慮

2019年10月〜12月期の決算が徐々に発表されています。

いつものことではありますが、最初に決算を発表してくるテクノロジー企業はいつも、Netflixです。

今日の記事ではNetflixの決算の概要を振り返りつつ、「Netflixが広告モデルを採用しない理由」について書いてみたいと思います

Netflix Shareholder Letter Q4 2019(2020/1/21)

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2019年10月〜12月の四半期当たりの売上は、$5.5B(約5,500億円)で前年同期比+30.6%と高い成長率を保持したまま成長し続けています。

詳細は以下で説明しますが、高い成長率が維持できている要因は、グローバルでの有料会員数の増加と北米のARPUの上昇と考えられます。

営業利益を見ると前年同期比で約2倍の$459M(約459億円)と、しっかり黒字を維持しているのも特徴的です。

一方でフリーキャッシュフローは、四半期で-$1.7B(約▲1,700億円)と大きなマイナスになっており、とてつもない金額をコンテンツ投資に当てていることが読み取れます。

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こちらの図はグローバルで獲得した新規有料会員数の推移を表しています。2019年を示す水色のグラフは黒色の2018年とほぼ同程度で推移し、グローバルの有料会員数は前年同期比で+21%の1.67億人となりました。まだまだグローバルで新規ユーザー獲得ができている状況です。

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今回の決算から初めて「地域別の売上」と「有料会員数」が公開されました。

北米は有料会員数は伸びていないにもかかわらず、ARPUが右肩上がりで増えています。北米はしっかり稼ぐ市場という位置付けで、徐々に値上げをすることで着実に売上を伸ばしてきていることが読み取れます。

北米の次に売上が大きいのがヨーロッパの売上です。こちらは有料会員数とARPUの伸びのバランスを上手く取っている印象を受けます。

ヨーロッパに次いで売上が大きいのが南米です。南米はスペイン語圏やポルトガル語圏が多いので、コンテンツの流通という意味では言語的な制約が比較的小さい市場ですが、ヨーロッパと比べるとまだ手付かずで伸び代が大きいという印象ではないでしょうか。

一番売上が小さいのがアジアです。ARPUまだ上がりきっていないところを見ると、日本における携帯キャリアとの連携などパートナーシップを通じて、ユーザー獲得を模索している段階ではないでしょうか。

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アメリカとそれ以外という分け方をするとこちらの表のようになります。アメリカはコントリビューションマージン(限界利益・貢献利益=売上-変動費)が30%を超えるしっかり稼ぐ市場。アメリカ以外はコントリビューションマージンが11.2%となっており、利益を多少犠牲にしてでも市場シェアを取りに行くフェーズにあると明確に分かれていることがこの表から読み取れます。


広告は入れないという明確な意思

Netflix is still saying ‘no’ to ads(TechCrunch:2020/1/23)

Netflixは広告モデルの事業も展開するのではないかという噂がしばしばありましたが、今回の決算で特に特徴的だったのがCEOが明確にこの噂を否定したことです。

半年前の2019年7月に発表された決算資料を見てみましょう。

Netflix Shareholder Letter Q2 2019 (2019/7/17)

We, like HBO, are advertising free. That remains a deep part of our brand proposition; when you read speculation that we are moving into selling advertising, be confident that this is false. We believe we will have a more valuable business in the long term by staying out of competing for ad revenue and instead entirely focusing on competing for viewer satisfaction.

「Netflixとしては広告ビジネスを展開するより、視聴者の満足度を高めることだけに注力するほうが長期的に見た時に価値があるビジネスを作れる」と半年以上前から決算資料でも明示されていました。
テキストや動画を扱うメディアビジネスを営む上では、課金モデルと広告モデルというのは非常に住み分けが難しい領域であり、各社の戦略が明確に分かれるところでもあります。

例えば、音楽の「Spotify」や動画の「AbemaTV」などは広告モデルと課金モデルを併用していて、二つともビジネスとしてはとてもうまくいっているように見えます。

そのような成功事例がある中で、Netflixは明確に「広告モデルにNo」と言っているわけですが、なぜ広告モデルを採用することなく課金モデルに注力するのかというのが今回の決算で語られましたので、三つの理由の詳細と、課金売上を増やすための意外な取り組みについて以下で説明していきたいと思います。

この記事は、メディアビジネスを担当されている方、広告モデルと課金モデルの狭間で迷っている方、動画関連事業に携わっている方に役立つ内容になってます。


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・広告を入れない理由#1: 広告ビジネスはGoogle, Amazonなどと競合するレッドオーシャン
・広告を入れない理由#2: 継続課金ビジネスの方が「シンプル」
・広告を入れない理由#3: プライバシーへの配慮
・Netflixの課金売上を増やすための意外(?)な3つの取組み

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。