Q. ZUUのメディアサービス事業のARPUがNewsPicksの6倍以上ある理由とは?
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A. ZUU onlineでは、広告・個人課金に加えて、管理職〜経営層が多いというメディア特性を活かした「業務効率化システムの拡販」、「Brand Channel」という企業向け有料アカウントの収益により、会員あたりの単価が伸びているため。
この記事はゲストライターとの共同制作です。
今回の記事では「ビジネス系メディア」として知られる「NewsPicks」と「ZUU online」の決算数字や今後の戦略を比較することで、これからのメディアビジネスのあり方について考えていきます。
NewsPicksは株式会社ユーザベース、ZUU onlineは株式会社ZUUがそれぞれ運営しています。
以下では、両社の決算資料を読み解いていきます。
NewsPicksとZUU onlineのARPU(会員あたり収益)の差は?
まず、メディアビジネスで重要なKPIとなるARPUについて見てみましょう。
今回は、両社が共通して開示している情報から算出可能な「会員あたりの収益」をARPUとしています。
両社の決算資料からARPUを算出すると以下のようになります。
会員数や収益の桁は異なりますが、ARPUに着目すると、ZUU onlineがNewsPicksの6.20倍と大幅に上回っています。
では、このARPUの差はなぜ生まれているのでしょうか?
メディアビジネスの収益を伸ばすためには?
両サービスにおけるARPUの差分の要因について考える前に、メディアビジネスの収益構造について確認しておきましょう。
メディアビジネスの収益は、以下の計算式で表すことができます。
収益=ARPU×ユーザー数
つまり、メディアの収益を増やすためには、ARPUとユーザー数を増やしていけばよいわけです。
これを前提に、両サービスの収益構造を見ていきます。
NewsPicksの収益構造
まず、NewsPicksの収益構造は、下図のようになっています。
「広告」と「有料課金」がほぼ同割合で、これら2つの項目で8〜9割ほどの割合を占めています。いずれか片方に依存することなく、双方の売上を準用に伸ばせていることが分かります。
「その他」については、主に動画制作やコンテンツの外部販売等によるものです。
ZUU onlineの収益構造
続いて、ZUU onlineの収益は、2019年末時点では、以下の4点で成り立っています。
1.広告
2.有料課金
3.PDCAシステム
4.Brand Channel(デジタル店舗)
1の「広告」と2の「有料課金」はNewsPicksと同様ですね。
3の「PDCAシステム」は、ZUU社内のノウハウを元にした業務効率化システムの拡販による収益です。
ZUU onlineのユーザーは3割弱が管理〜経営職となっているため、業務効率化システムのセミナーへの集客も効率良く行うことができ、拡販につながっています。
4の「Brand Channel(デジタル店舗)」は、金融機関向けに提供している有料サービスによる収益です。
企業側は、Brand Channel を作成することで、ZUU online内で専用ページの作成やコンテンツの配信ができるようになります。下図は Brand Channel を開設している企業の一例です。
以降では、両サービスの収益構造を元に、ZUU onlineのARPUが高い理由、そして両サービスの今後のARPU引き上げ戦略について解説していきます。
この記事は、メディアビジネスに携わっている方、プラットフォームビジネスに関心のある方、個人課金サービスの収益化に関心がある方に最適な内容になっています。
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・NewsPicksの今後のARPU引き上げ戦略
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