決算が読めるようになるノート
Q. 【国内SaaS決算】事業の健全性を示す3つの指標を満たした2つの企業はどこ?(22年1-3月版)
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Q. 【国内SaaS決算】事業の健全性を示す3つの指標を満たした2つの企業はどこ?(22年1-3月版)

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ヒント:事業の健全性を示す3つの指標は、(1)SaaSの40%ルール、(2)LTV/CAC、(3)CAC回収期間です。

この記事はゆべしさんとの共同制作です。

本日は、国内SaaS企業の2022年1-3月の決算内容をもとに、事業の健全性を示す3つの指標の達成状況を見ていきます。また、全ての基準を満たしている企業はどこなのか?さらに、その企業の優れているポイントも解説しました。

決算内容の分析手法を大別すると、

(1)時系列で売上等の指標がどのように推移したのか分析するトレンド分析
(2)時期を定めて、同業他社と比較する比較分析

の2つになります。

今回はシバタが提供しているKPIデータベースを活用して、国内SaaS企業における事業の健全性について比較分析を行いました。

この記事で分析対象としているSaaS企業は以下の23社です。読者の皆さんには、「どの企業が事業の健全性を示す3つの指標をクリアしたのか?」を考えながら読み進めていただければ幸いです。

・CINC
・プラスアルファ・コンサルティング
・WACUL
・ラクス
・チャットワーク
・スマレジ
・ROBOT PAYMENT
・プレイド
・Sansan
・rakumo
・ブレインズテクノロジー
・カオナビ
・サイボウズ
・ユーザベース
・セーフィー
・freee
・チームスピリット
・スパイダープラス
・マネーフォワード
・ヤプリ
・Photosynth
・Retty
・ジーネクスト

もしよろしければ、2021年3月にも国内SaaS企業の事業の健全性について比較分析したので、お時間がある方はぜひこちらもご参考ください。

留意点:
・CAC回収期間及びLTV/CACについては開示指標から算出できる企業が限定されているため、あくまでも開示指標から算出可能な企業のみを対象としています。
・一部の企業は決算期が異なるため、月ズレしています。


指標#1:SaaSの40%ルール

事業の健全性を示す1つ目の指標は「SaaSの40%ルール」です。

SaaSの40%ルールとは、「売上成長率と営業利益率の合計が40%を超えているかどうか」で、数式で表すと以下の通りです。

売上成長率 + 営業利益率 ≧ 40%

このルールの趣旨を簡単に言うと、「SaaS企業は高い売上成長率を実現していれば営業利益率が多少低くても許容可能である。しかし、売上成長率が停滞した場合は高い営業利益率を求められる」というもので、トップラインの成長率と利益率の双方の視点から健全性を見る指標です。

画像1

上図を見ると、以下の3社が40%ルールを満たしており、特にCINCが67.68%と高いことが分かります。

・CINC(67.68%)
・プラスアルファ・コンサルティング(59.07%)
・WACUL(48.51%)

惜しくも40%ルールを満たしていなかったのは、ラクス(39.98%)、チャットワーク(39.15%)ですが、ほぼ達成と言ってもよい水準です。

次に、各企業の40%ルールの内訳を見ていきます。

画像2

今回40%ルールを満たしたCINCは売上成長率が51.84%と高成長率です。そして、プラスアルファ・コンサルティングは営業利益率が31.80%とかなりの高利益率であることが分かります。


指標#2:LTV/CAC

事業の健全性を示す2つ目の指標は「LTV/CAC」です。

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)とは、企業にとって1顧客が将来にわたってもたらす利益の総額のことで、CAC(Customer Acquisition Cost:顧客獲得コスト)とは、1顧客を獲得するために掛かった広告費や人件費等のコストを指します。

そのため、LTV/CACは、SaaSにおけるユニットエコノミクス(1顧客あたりの採算性)を表し、「少ないコストで顧客を獲得して、獲得した顧客が将来にわたってどれだけ多くの利益をもたらすか」という事業の収益性を示す指標となります。一般的にLTV/CACは3以上が望ましいとされています。

画像3

上図を見ると、LTV/CACが3以上を満たす企業は以下の8社で、特にプラスアルファ・コンサルティングがLTV/CAC=23.4と、圧倒的に高いことが分かります。

・プラスアルファ・コンサルティング(23.4)
・WACUL(8.6)
・カオナビ(8.2)
・CINC(7.6)
・Photosynth(4.8)
・チャットワーク(4.4)
・スマレジ(4.0)
・ラクス(3.9)

ここまで、2022年1-3月における国内SaaS企業について、SaaSの40%ルールとLTV/CACという2つの指標で比較分析しました。

記事の後半では、残りのCAC回収期間について見ていき、事業の健全性を示す3つの指標すべてを満たす企業はどこなのか、その企業の強みについて解説しています。

この記事は、SaaS事業に従事している方や、企業の比較分析に関心がある方に特におすすめの内容となっています。


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・Q. 【国内SaaS決算】事業の健全性を示す3つの指標を満たした2つの企業はどこ?(22年1-3月版)の答え
・指標#3:CAC回収期間
・健全性を示す3つの指標を満たしている企業は?
・●●は何が優れているのか?
・●●は何が優れているのか?
・3つの指標のうち2つを満たしている企業は?
・まとめ

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。