Q. Sansanから学ぶ、SaaSの新サービスが爆速でARR10億円を達成するための打ち手とは?
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A. ARRは分解して考えることができ、それぞれに対し打ち手を打つことができます。
この記事は目論見書分析noteの渡邊さんと沼幹太さんとの共同制作です。
日本国内、海外を問わず、SaaSが各業界で盛り上がりを見せています。
従来、業務を管理するシステムを導入する際、多額の導入費用や構築費用、保守費用などがかかっていましたが、SaaSであれば月数万円と多少の投資で済むため、ツール導入のハードルが格段に下がりました。
そのため営業や経理、人事・労務など、以前から工数が多くかかっていたバックオフィス系の業務をSaaSを利用することで効率化しようという動きが生まれ、多くの企業がSaaSの導入を勧めています。
今回ご紹介するSansanが提供する「BillOne」の請求書SaaS市場も例外ではなく、LayerXの「LayerX Invoice」、sweeep株式会社の「sweeep」など、勢いのある競合サービスがここ1年で出てきており、非常にホットな市場です。
Sansanの「BillOne」は、2020年5月に誕生したばかりのサービスですが、順調に契約数を伸ばしており、2022年5月末までに立ち上げ期のSaaSが目指すの1つの水準であるARR10億円を目指しています。
そこで今回のnoteでは、急成長中のSansanの新規事業「BillOne」がARR10億円をあと半年ほどで本当に達成可能なのか?また、達成するための打ち手をSansanの決算資料等を参考にしながら考察することで、SaaSの急成長のヒントを探ります。
さらに既にARR10億円を達成している、インフォマートが提供する請求書受取・発行ツール「BtoBプラットフォーム請求書」、マネーフォワードが提供する「MFクラウド」のARR10億円達成までの成長要因を解説することで、SaaS企業のARR10億円達成の打ち手について、より深く理解していきましょう。
それではまずは、「BillOne」を含むSansanの直近の決算を見ながら、BillOneの現状やサービスについて理解を深めていきましょう。
Sansan/BiilOneセグメントの売上は好調
FY22Q1のSansan/BillOne事業の売上はYoY+23.9%の41.6億円となりました。
内訳として名刺管理の「Sansan」がYoY+21.2%で成長しているのに対し、新規事業の「BillOne」は(比較対象の前年の実績が0でかなり小さかったことも関係し)YoY 159倍の高成長を記録しています。
BillOne事業のKPIが驚異的に伸びている
BillOne事業のMRRはYoY+9,933.5%の3,400万円で、有料契約件数はYoY+1,219.2%の343件といずれのKPIも驚異的な成長を見せています。
そして冒頭にも触れたように、「BillOne」単体での2022年5月末までの目標として、ARR10億円、有効契約件数1,000件を目指しています。
BillOneサービスの特徴
BillOneは2020年5月、サービスの提供を開始した「請求書受け取りサービス」です。
既にサービスが乱立する請求書を発行・送信するサービスとは異なり、多様な方法で発行される請求書をオンラインで受け取って一元管理できることがメリットになります。
請求書を送付する際はどの企業も独自のフォーマットで送付をするため、紙やPDF等様々な形式の請求書が生まれます。これらを受け取って経理システムに打ち込んだり管理をするのはかなり煩雑な作業です。
特にコロナ禍でテレワークが広がり電子請求書の発行は増加し、それに伴い請求書受け取りサービスへのニーズが高まっています。
また、BillOneは既に会計クラウド等の様々な外部サービスとの連携を進めており、請求書の受取に留まらず請求書の業務フロー全体に関するデジタル化を推進しています。
提携先として会計クラウドが多い理由は、BillOneと会計クラウドを連携させることで、請求書を会計システムに打ち込む作業を効率化できるためです。
BillOneの料金体系
BillOneの料金体系は、従業員100名以下の企業であれば無料。100名以上の場合は、初期費用+月額料金になります。
月額料金は受け取る請求書枚数によって個社ごとに個別見積もりとなっており、非開示です。
参考までにインフォマートが提供する類似サービスの「BtoBプラットフォーム請求書」の料金体系を確認してみましょう。
「BtoBプラットフォーム請求書」の料金形態は以下のようになっています。
・セットアップ費用30万円〜
・月額固定1.5万円
・従量課金(請求書受取51通以降1通あたり100円、1001通以降1通あたり90円)
BillOneには月額固定費用がありませんが、受け取る請求書数による従量課金を採用する点は共通しています。
BillOneの月額費用は非公開ですが、こちらの「BtoBプラットフォーム請求書」の価格はBillOneの価格を類推する上で1つの参考にはなりそうです。
ここまで前半ではSansanのFY22Q1決算などを参考にしながら、BillOneの現状やサービス概要について確認してきました。
後半は、Sansanが2022年5月末にARR10億円、契約件数1,000件を達成するための打ち手について、インフォマートやマネーフォワードの例も参考にしながら解説していきます。
この記事は、SaaSビジネスに携わっている方、SaaSの成長手法に関心がある方、KPIの分解を用いた決算分析手法に関心がある方に最適な内容になっています。
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・Q. Sansanから学ぶ、SaaSの新サービスが爆速でARR10億円を達成するための打ち手とは?の答え
・BillOneの契約件数の成長
・契約件数向上の打ち手:●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
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・BtoBプラットフォーム請求書 契約件数1,000件への成長軌跡
・マネーフォワード for ビジネス ARR10億円への軌跡
・請求書クラウドサービス潜在市場規模
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