Q. BNPLで新規上場のネットプロテクションズ、成長を加速させる次の一手は?
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Q. BNPLで新規上場のネットプロテクションズ、成長を加速させる次の一手は?

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この記事は目論見書分析noteの渡邊さんmasmさんとの共同制作です。

日本国内で初めてBNPL(Buy Now, Pay Later:後払い)サービスの提供を始めた株式会社ネットプロテクションズは、本日2021年12月15日に東証一部に上場しました。

ネットプロテクションズが主戦場とするBNPLは、クレジットカードのリボ払いと似たサービスで、アメリカではクレジットカードと並ぶほどシェアを伸ばしており、注目されています。

「決算が読めるようになるノート」でも、過去にBNPLの企業をいくつか取り上げています。直近ではこちらの記事を公開しておりますので、参考にしてみてください。

今回の記事では、新規上場したネットプロテクションズの有価証券届出書(目論見書)から、事業の特徴や業績について解説し、上場後の成長への次の一手について考察していきます。

ネットプロテクションズ 有価証券届出書

ネットプロテクションズはBNPL決済で国内トップ

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まず、ネットプロテクションズの事業やサービスの概要について解説していきます。

ネットプロテクションズは、約20年前の2002年からBNPLサービスの提供を開始しており、BNPL事業者としてはパイオニア的な存在です。

2021年4月27日 EC決済サービス市場に関する調査を実施(矢野経済研究所)

矢野経済研究所によると、日本国内のBNPL決済サービス市場の規模は2020年度で8,820億円あり、その市場の中でもネットプロテクションズは40%以上のシェアを誇っています。

国内でネットプロテクションズ以外のプレイヤーは、PayPalに買収されたPaidy、GMO後払い決済、メルペイスマート払いなどがあります。

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ネットプロテクションズのサービスは、大きく分けるとBtoC向けとBtoB向けがあり、BtoC向けの中には、通販向けの「NP後払い」、会員制の「atone」、海外の台湾で展開している「AFTEE」があります。BtoB向けのサービスには、「NP掛け払い」というものがあります。

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BtoB向けの「NP後払い」は、月額固定費に応じてサービス料金(手数料率)が異なる料金プランになっています。月額固定費0円のAプランは5.0%の手数料がかかり、月額固定費が48,000円のDプランは手数料が2.9%と、加盟店の取引量に合った料金プランを選択できるようになっています。


ネットプロテクションズの業績推移

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続いて、ネットプロテクションズの業績について見ていきます。

FY2020(2020年4月-2021年3月)の売上は181.1億円、前年同期比(YoY)+19.3%で、当期利益は7.2億円となっており、FY2019の赤字から黒字に回復しています。

業績予想によると、FY2021の売上は193.2億円、YoY+6.7%となっており、一見成長率が落ちているように見えますが、コロナ禍でEC需要が爆増したFY2020の反動によるものが大きいと考えられます。

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こちらの表は、ネットプロテクションズの決済ソリューション事業の中のサービス別売上高です。FY2020において売上比率が最も大きいのは「NP後払い」で、売上高145.8億円(YoY+13.6%)、売上比率約83%と、主軸となるサービスです。

次にFY2020の売上比率が大きいのが、11%を占めるBtoB向けの「NP掛け払い」で売上高18.7億円、YoY+16.7%となっています。

「atone」は、FY2020において売上比率が5.7%ですが、売上高10.0億円、YoY+189.3%と、1年間で3倍近くにまで急成長しているサービスとなっています。


累計取引件数は3億件を突破

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その他の業績データも見ていきましょう。

2021年3月末時点で累計取引件数は3億件を突破しています。そして、「NP後払い」は15歳以上の人口の7人に1人、「NP掛け払い」は8社に1社が利用している計算になります。

年間取扱高(GMV)はFY2020には約4,381億円まで年々成長しています。

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GMVが成長する一方で未払い率は着実に改善されており、FY2020時点では0.56%と、FY2019の0.68%から0.12ポイント改善しています。与信通過率も97%と高い水準を維持しながら未払い率の改善に成功しているのは、取引データとテクノロジーによる与信システムが鍵だと考えられるでしょう。


加盟店開拓のアライアンス強化

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ネットプロテクションズの成長戦略の一つとして、2019年以降アライアンスを強化しており、効率的な加盟店開拓を推進しています。時系列でみると、以下のようなスピードで提携を進めています。

2019年6月 リコーリースとの資本業務提携
2021年2月 JCBとの資本業務提携
2021年7月 ヤフーおよびSBペイメントへ「ゆっくり払い」の提供開始
2021年8月 オリコと業務提携
2021年9月 Boku, Inc.と業務提携

特に2021年に入ってから4件の業務提携を結んでおり、加盟店の開拓をより積極的に推し進めていることがわかります。

ここまで記事の前半では、ネットプロテクションズの事業やサービス概要、業績について解説してきました。記事の後半では、2024年度には倍増すると予測されるBNPLマーケットで、さらに成長するために考えられる打ち手について、海外のBNPL企業との比較も交えながら推察していきます。

この記事は、FinTechやBNPL業界に携わっている方や興味がある方、これから成長が期待されている市場に興味関心がある方、成長戦略について知りたい方に最適な内容になっています。


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・Q. BNPLで新規上場のネットプロテクションズ、成長を加速させる次の一手は?の答え
・キャッシュレス市場のTAM
・中期計画において高まるBtoB売上比率
・BtoBのマーケティングへ投資拡大
・BNPLは海外も成長拡大市場
・ネットプロテクションズと海外主要BNPLサービスの比較
・クレジットカード利用トレンド
・まとめ

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。