
LINEモバイルは儲かるのか(2) MVNOの1契約あたりの粗利は●円!
前回の「LINEモバイルはどの程度儲かるのか(1) MVNOの1ユーザーあたりの売上いえますか?」に続いてLINEモバイル特集、第二回です。前回、
LINEの2015年の年間売上は、1207億円とのことなので、仮に5%のユーザー(200万ユーザー)がLINEモバイルを使い始める(=360億円/年の売上貢献をする)とすると割と大きいぞ、という気もします。
が、そんなに甘くないのがMVNOビジネスです。何がそんなに甘くないのか、というのを次回乞うご期待!
と書きました。
MVNOは基本的にはインフラ投資を携帯キャリアに依存するビジネスになるので、グロスでの売上だけでなく、原価をしっかり理解しておく必要がある、というのが今回の内容になります。
前回の記事に対して、
LINEはLINEモバイルでの収益化は考えていないと思います
というコメントをたくさんいただきました。あくまで主観ですが、そんなことはないと思います。大抵の場合「このビジネスは単体で収益化はしなくてもいい。なぜならxyz...」というビジネスってコケるんですよね。収益化できないビジネスは再投資も出来ませんから、どんどんサービスレベルが相対的に落ちていきます。
まさかLINEが「MVNO単体での収益化はしなくてもいい」なんて言うことはないと思います。もちろんLINEの他サービスはとのシナジー(特に、ペイメント情報を取れる点)があると思いますが、MVNO事業単体できちんと収益化してどんどんいいサービスにしていこうと考えていると思います。
実は複雑なMVNOビジネス
前回の記事では、非常に簡略化して、書きました。
回線を保有する携帯キャリア(MNOと言います)がMVNOに回線を又貸しする、という↑の図です。
が、実際にはそんなに単純ではありません。多くのMVNOは、自ら回線管理さえしていません。
実際には、この図のように、MNOとMVNOの間にMVNEという「中間業者」が入っています。MVNEの仕事は以下のようなものです。(このページより抜粋)
・MVNOの課金システム構築・運用
・MVNOの代理人として行うMNOとの交渉
・スマホやタブレットなど端末の調達業務
・事業用電気通信設備を設置し、MVNOに卸電気通信役務を提供
・MVNO事業全体のコンサルティング業務
MVNEとして代表的なのは、以下です。(このページより抜粋)
MVNE | 付随するMVNO
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OCN | OCN、ぷらら、ASAHIネット、Niftyなど
IIJ | IIJ、BBエキサイト、hi-ho、DMMなど
InfoSphere | InfoSphere、SANNET、楽天モバイルなど
b-mobile | b-mobile、もしもシークスなど
Freebit | freebit、DTIなど
BIGLOBE | BIGLOBEなど
So-net | So-net、NUROなど
これを見れば分かる通り、MVNEは総じて自らMVNO事業も行っています。
実は、自ら回線管理しないMVNOの場合、回線クオリティはMVNE依存になるため、どのMVNOがどのMVNEにつながっているか、というのは、回線品質を大きく左右すると言われています。
要は、MVNEがいけてないと、MVNOの回線品質も悪くなる、ということです。そういった意味で、LINEモバイルは、自らMVNE事業も行なうのか(やらないと思います)、MVNOレイヤーだけを行なうのか、注目が必要です。
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・MVNO事業の1ユーザーあたりの粗利は約xxx円/月
・Lineモバイルの粗利を推計してみる
・まとめ
・おまけ: MVNO(E)がMNOに支払う回線代
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