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【たった2年で業界3位から1位に】米フードデリバリーDoorDashの顧客リテンション施策とは?ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資も大成功!?

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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。

この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。


日本の上場申請書類との違いはある?

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ーー(Risa)皆さんこんにちは、Risaです。今回は、上場するというニュースがあった米フードデリバリーサービス最大手のDoorDashのS-1の資料を、シバタさんと一緒に見ていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

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ーーDoorDashは、米国・カナダ・オーストラリアで、1,800万人以上の顧客、39万以上の加盟店、100万人以上の「Dashers」と呼ばれる宅配員(ギグワーカー)と連携している宅配サービスの最大手企業です。報道によると、上場時の時価総額は250億ドル(日本円で約2兆6,000億円)を超えると見込まれています。

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ーーまずDoorDashのS-1についてですが、S-1という書類は日本でいうところの目論見書や有価証券届出書にあたると思います。内容や使い方は、日本の上場申請資料と違いがあるのでしょうか。

(シバタナオキ)基本的に同じだと思っていいでしょう。大体上場するときにこの書類で申請して、認可されると公開されるという流れになります。そのため、日本の上場目論見書や新規上場のための有価証券報告書のようなイメージです。

ーー違いといえば、日本の資料よりも写真などが多いくらいでしょうか。

日本の資料も、最初のところには写真やグラフもたくさん入っているので、大体似たような感じだと思ったらいいと思います。書いてあることもほとんど一緒です。


売上を押し上げた要因とは?

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ーーまずは売上高を見てみましょう。今年の9月の時点で$1.916B(約1,916億円)、前年の9月末の$587M(約587億円)から226%の増収。純損益は、前年$533M(約533億円)から、今年$149M(約149億円)という結果でした。

ーーこの結果はコロナ禍による需要アップが影響していると思いますが、コロナ以外にも売上を押し上げた要因はあるのでしょうか。

これは2019年と2020年の9カ月分の数字が書かれています。若干丸まってしまっていて分かりにくいので、四半期の数字を見たいと思います。

売上ももちろん大事ですが、この会社のKPIを1つだけ選ぶとしたらGOV(注文総額)です。その四半期ごとの推移が103ページにあります。

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これが、四半期ごとにフードデリバリーが注文された金額です。見ていただければ分かるように、Q2(4~6月)、Q3(7~9月)が大きく伸びています。それまでももちろん伸びていますが、ここまで確変が起こっているのは、かなりの確率でコロナのおかげという可能性が高いでしょう。

ーーやはりS-1にも「コロナの影響があるから歴史的な伸びを見せた」というような、リスクファクターで今後どうなるか分からないという記述が散見されます。コロナがいつ収束するか分かりませんが、収束した際には売上が鈍化するのが見えているのでしょうか。

そうですね。仮にレストランに本当に自由に行けるようになるとすれば、フードデリバリーが今ほどのペースで続くかというと、ちょっと分かりません。ただ、2019年やそれ以前よりは伸びると思います。昔よりも悪くなることはないでしょうが、今のペースを維持できるかというと、難しいかもしれません。


グロースマージンの右肩上がりの要因は?

ーー私のイメージでは、フードデリバリーは他のSNS系のサービスなどと比べると「ユーザーが増えれば増えるほど、他のユーザーにもお得なことがある」という、いわゆるネットワーク効果が弱く、ウィナー・テイクス・オールのような総取りになりにくい業界のように思います。

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ーーこの表によるとグロースマージンが順調に右肩上がりで、2020年Q3のグロースマージンは53%と、とても高いように見えます。グロースマージンの伸びや高さの要因は何でしょうか。

まずグロースマージンをどれくらい見るべきかという話があります。これは売上や費用をどう計上するかによって結構変わってしまうので、それほど気にしなくてよい気がします。スケールが大きくなるほどグロースマージンが上がるのは当然ですが、それ以上はあまり気にしなくてよいでしょう。


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