Q. ついに上場Pinterest、ユーザーあたりの広告売上はFacebookの何分の一?
Q. ついに上場Pinterest、ユーザーあたりの広告売上はFacebookの何分の一?
A. Pinterestの北米の広告ARPUは$3.16(約320円)、Facebookは$34.86(約3,500円)。
よって、Pinterestのユーザーあたりの広告売上はFacebookの1/10以下。
アメリカでは大規模なIPOが相次いでいますが、今日の記事ではPinterestを取り上げたいと思います。
Pinterestをご存知の方も多いかもしれませんが、Pinterestというのは画像をクリップして、保存して、共有するためのSNSです。
ここにあるように、一つの画像を、ユーザーがそれぞれ自分の好きなようにクリップしていくことが出来ます。
ビジネスとしては広告ビジネスになりますが、eコマースとの相性が非常によく、Pinterest上で素敵な写真を見つけて、購買に繋がる、というのが自然な形で行われています。
他のSNSは既に起きた事を記録したり共有するのが得意なのに対し、Pinterestは「気になっているもの」「好きなもの」「これから買いたいもの」や「これから作ってみたい料理」をブックマークしておく、という機能が使い方のメインになっています。
こちらがPromoted Pinsと呼ばれる広告になりますが、Pinterestのタイムライン上に自然な形で現れて、タップすることで広告主のサイトに行き、購買が行えるようになっています。
それでは決算を見ていきましょう。
売上は2018年の1年間で$756M(約756億円)YoY+59%で成長しています。
営業利益は約70億円の赤字になっていますが、赤字幅がどんどん小さくなってきていることが見て取れます。
売上に対する費用の割合を見てみると、
・原価が32%
・R&Dが33%
・営業マーケティングが34%
・一般管理費が10%
という具合になっています。
メディア企業の内訳としては極めて一般的な構成にも見えますので、この比率は頭に入れておいてもいいかもしれません。
今回のPinterestトの目論見書では、実はあまり詳細なKPIは公開されていないという印象を個人的には持ちましたが、可能な限りで、SNSやメディア企業として、Facebook、 Twitter、Snapの三社と比較をしてみたいと思います。
SNSを始めとした、メディア企業のビジネスを理解する上で重要なKPIを三つに絞って、詳しく比較をしようと思います。
この記事は、SNSなどメディアビジネスを担当されている方、広告関連のビジネスを展開されている方、投資家がメディアビジネスをどのように評価するのかを知りたい方に、最適な内容になっています。
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・KPIその1: ユーザー規模とエンゲージメント率の比較(vs Facebook, Twitter, Snap)
・KPIその2: ユーザーあたりの広告売上の比較(vs Facebook, Twitter, Snap)
・KPIその3: 上場直前期の売上と前年同期比成長率の比較(vs Facebook, Twitter, Snap)
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