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Q. 【Sansanの事例】SaaS企業の理想的な黒字転換とは?

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ヒント: Sansanはただ黒字転換にしただけではなく、今回の決算は非常に理想的な3つの要因の組み合わせで、SaaS事業としてお手本となる黒字転換をしました。

今日の記事は、SaaSビジネスについて書きます。中でも多くの方に質問いただく「40%ルール」、そして「黒字化」という話題について書いてみたいと思います。40%ルールの詳細については後述します。

以前掲出したこの記事や動画で40%ルールについて解説してとても大きな反響をいただきました。

上記の記事や動画では、Sansanの前回の決算(2019年12月-2020年2月の第3四半期)についてお話ししています。第3四半期は、コロナウイルスの影響もあってか、売上成長率が伸び切らず且つ収益性も十分高めることができずに40%ルールを満たすことができなかったということを書きました。

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Sansanの前回の決算(2019年12月ー2020年2月の第3四半期)では、四半期売上高は約33.7億円で前年同期比成長率+29.3%、営業利益は8,400万円で営業利益率は2.5%でしたので、この二つを足しても40%に届かず、SaaS企業としての40%ルールを達成できていませんでした。


(おさらい)SaaSビジネス「40%ルール」とは?

40%ルールというのは、「売上の前年同期比成長率+営業利益率が40%を超えているのが理想的なSaaSビジネス」だという意味です。

この40%ルールの意味するところは、「売上の成長率」と「営業利益率」は、SaaSビジネスにとってどちらも同じぐらい大切だということになります。

売上の前年同期比成長率を1%増やすことと、営業利益率を1%増やすことが同じ価値を持つことになりますので、売上成長が遅くなる(前年同期比で成長率が低くなる)ほど、高い収益性が要求されるという意味でもあります。
たとえ営業赤字が10%のSaaSビジネスでも、売上が前年同期比で+60%で成長していれば、許容できるということになります。

上記のように売上成長が十分速い時は多少の営業赤字は許容されますが、売上成長が遅くなって来ればなってくるほど黒字化へのプレッシャーが強くなるわけです。

以下では、Sansanの最新四半期(2020年3月-5月)の決算を詳しく見ていきながら、なぜ今回のSansanの黒字化の要因が、SaaSビジネスにとって理想的なのか?という点について詳しく説明していきます。

この記事は、SaaS ビジネスを担当されている方、40%ルールの具体例を見てみたい方、SaaSビジネスの黒字化にチャレンジされている方などに役立つ内容になっています。


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