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決算資料には書かれていないFacebookの強みと主要KPI

少し前にもFacebook関連の話題をnoteにしましたが、今回もう一つFacebook関連のnoteを書いてみたいと思います。

2017年7月~9月期のFacebookの決算は、絶好調としか言いようがないほど凄まじい成長力を見せています。今回はその背景を少し探ってみます。

*Facebook Q3 2017 Results 

今回はやや上級編になります。決算資料に書かれていることだけではなく、その他の情報もあわせて読み解いていきたいと思います。

はじめに決算資料から読み取れる内容を簡単に整理します。


DAUはYoY+16%で成長

デイリーアクティブユーザー(DAU:1日の利用者数)は13.7億人まで増えており、前年同期比+16%の成長と高い成長率を誇っています。

そしてデイリーアクティブユーザーが成長している以上に凄いのは、デイリーアクティブユーザーとマンスリーアクティブユーザー(月間利用者数)の比率が66%と異常に高い数字を保っている点です。

この数字が意味するところは、月間のユーザー数のうち2/3が毎日Facebookを利用しているということで、Facebookというサービスはユーザーがほぼ必ず毎日使うようなサービスだということは言えるでしょう。


売上はYoY+47%の急成長を維持

売上を見てみると、ついに四半期当たり$10B(約1兆円)の大台に乗りました。前年同期での成長率は+47%と、この規模になっているにもかかわらずとてつもないスピードで成長しています。

地域別にみても全ての地域で順調に成長を続けています。

1ユーザーあたりの売上を見ると、こちらも全て右肩上がりで成長していることがわかります。

特に北米においては四半期あたり1ユーザーから$21.2(約2,120円)も売上が上がっていることになり、2億人以上のユーザーから1ヶ月あたり700円以上の売上が上がるというとてつもないサービスになっていると言えるでしょう。


営業利益率はなんと50%

結果として営業利益が$5.1B(約5,100億円)を超え、営業利益率は50%を超えてきています。

営業利益率の高さというのもFacebookの特徴で、例えば似たような広告ビジネスを広告モデルを主にしているGoogleと比べても非常に高い利益率です。

ここまでが決算資料から読み取れる内容になりますが、ここから先は決算資料には直接書かれていない内容を読み取っていきたいと思います。

初めに売上が前年同期比+47%ものスピードで伸びている背景を因数分解して、一体どんな要因がこの高成長に貢献しているのかを明らかにしたいと思います。

そして、高成長の話とも関連するのですがFacebookとInstagramの棲み分けの戦略を分析します。

Facebookが自社で保有するメディアは 「Facebook」、「Instagram」、「WhatsApp」の3つしかなく、ビジネスモデルも非常にシンプルな広告モデルになっています。このようにビジネスモデル自体はこれ以上シンプルにできないほどシンプルな形になっているわけですが、歴史上例がないほどの急成長を見せています。

そんなFacebookの急成長の要因を因数分解しながら探っていくことになりますので、メディアビジネスをされている方、広告ビジネスを担当されている方には参考になる内容も多いのではないかと思います。


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