【価格破壊が続く!?】携帯キャリアの値下げラッシュの先にある注目ビジネスとは?
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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。
この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。
4社の動きは政府が目指している事業者間の競争促進という面で思惑通り?
ーー(伊佐山真里)皆さんこんにちは。2020年に大きく動いた携帯キャリア業界について、シバタさんに質問していきたいと思います。シバタさん、よろしくお願いします。
ーー今年の携帯キャリア業界の大きなニュースを振り返ってみましょう。4月に楽天モバイルが、1年間無料という驚異的なプラン提供で新規参入しました。8月にソフトバンクグループが携帯会社ソフトバンク株を約1.2兆円売り出し、9月にNTTがドコモを完全子会社化すると発表されました。
ーーこのように業界全体が動いた印象がありますが、このような動きの背景には政府からの圧力があると思います。4社の動きは政府が目指している事業者間の競争促進という面で、思惑通りになっているのでしょうか。
(シバタナオキ)これだけ動いたということに関しては、十分進捗があったのではないでしょうか。しかし、まだ本来政府がやりたかった「携帯料金を下げる」というところまでは、必ずしも到達していないです。
決して失敗したということではなく、まだプロセスの途中でしょう。これからまだまだやることがあり、色々なことが起こるのではないかと思います。
解約率について
ーー色々な携帯キャリアが値下げをしてきましたが、解約率を見ると1.5%以下でとどまっています。これを見るとユーザーが動いていない印象があるのですが、その点はどうでしょうか。
これは四半期の解約率なので、仮に四半期あたり0.5%だとしたら、1年間で2%です。数千万人いるうちの2%ということは、数十万人程が動いているといえます。
プライス・センシティビティ(価格感度)は人によって異なるため、値段が重要だという人と、そうではない人がいます。今のところ解約率は高くありませんが、値段が重要だという人は徐々に動いていくでしょう。
また、ファミリープランなどの契約期間の縛りにより、政府が問題視しているような割と厳しいロックがかかっているために、すぐに動けない人もいるはずです。
プライス・センシティビティが高い人から、徐々に安い方のプランに流れていく、ということが今後起こると思います。
携帯料金の値下げ競争から見える各社の戦略とは?
ーー携帯料金の値下げ競争ということで、続々と各社が新しいプランを発表しています。4月に楽天モバイルが月額2,980円で使い放題、さらに最初の1年間は無料でサービスを開始しました。
ーー10月にKDDIとソフトバンクが、UQモバイルとワイモバイルというサブブランドで値下げプランを発表しています。12月にはドコモもahamoという月額2,980円のプランを発表しており、価格で楽天モバイルに並んだことで話題となっていました。
ーーそして、つい先日KDDIがデータ使い放題でAmazonプライムも利用できるプランを月額9,350円で発表しています。
ーーコミュニティから質問をいただいています。このようなプランの違いから、各社の戦略は読み取れますか。
最初に先手を打った楽天モバイルは、とにかくこれ以上は下げられないだろうという低価格でプランを出してきました。2,980円で使い放題ですよね。まず、これが最初にありました。
次に動いたのがおそらくドコモで、楽天モバイルに匹敵するプランを出してきました。ドコモは元々MVNOで色々な会社に格安回線を出していたので、要はMVNOを潰しにきたということです。
今までドコモのMVNO経由でサービスをさせていた部分を自分たちでやるということで、楽天モバイルに取られすぎないように、きちんとそこにぶつけてきたのでしょう。
ソフトバンクとKDDIは、自社の格安サブブランドで値下げなどをしています。ただ、値下げした後も楽天モバイルには匹敵しない価格なので、この2社に関しては「とにかく絶対に値段を下げたくない」という考えがありそうです。
今回KDDIが発表したAmazonプライムも使えるデータ使い放題プランも、月額9,350円と価格が高いです。絶対に値下げしたくないというのが、この2社だと思います。
ーーだからサブブランドで、値下げしたプランを出してきたのですね。
サブブランドでも楽天モバイルに匹敵していない状態です。とにかく値下げをしたくないという明確な意思表示でしょう。
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