
減収減益のApple、日本だけ増収なのは何故なのか?
Appleの2016年4-6月の決算が発表されました。
結果は、売上が$42B(4.2兆円)でYoY -15%の減益、営業利益も$10B(1兆円)と減益の決算でした。
プロダクトライン別の販売台数と売上
プロダクトライン別に見ると、以下のようになります。
製品 販売台数(YoY) 売上
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iPhone 4040万台 (-15%) $24B(2.4兆円)
iPad 995万台 (-9%) $4.9B(4900億円)
Mac 425万台 (-11%) $5.2B(5200億円)
サービス N/A $6.0B(6000億円)
iPhone, iPad, Macという3製品ラインとも、全て台数ベースでマイナス成長になるという非常に厳しい決算になっています。
地域別の売上
ところが地域別で見ると、一箇所だけアレ?と思う箇所があります。
製品 売上 YoY
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アメリカ $18.0B(1.8兆円) -11%
欧州 $9.6B(9600億円) -7%
中国 $8.8B(8800億円) -33%
日本 $3.5B(3500億円) +23%
アジア $2.4B(2400億円) -20%
一番の成長ドライバーだった中国での減収が大きく影響していることは間違いありませんが、何故か日本だけYoY +23%と大きく成長していることが分かります。
日本だけ成長している理由(として考えられるもの)
日本は、年度末の1-3月期に携帯電話が一番良く売れると言われます。従って、普通に考えれば、季節性が原因で「4-6月期は売上が前年同期比大幅プラス」というのは考えにくいです。
実際、1年前(2015年4-6月期)を見てみると、上記のように、この時はまだiPhoneが急成長していた時期ではあるのですが、日本の成長率が他の地域に比べて最も遅い(アメリカのYoY +15に対して、日本はYoY +9%)、ということが数字で出ています。
これだけのデータからだと推測しか出来ませんが、一つ可能性があるのは、iPhone SEが日本で(他国よりも)受け入れられているということなんじゃないかと思います。
実際、iPhone SEの発売は2016年3月31日で、4-6月期が「SEが発売されてはじめての四半期」だった、と言えます。その四半期に、日本以外の国が大きく下げこむ中で、日本だけ大きく成長したというのは、「iPhone SEの小さい端末を一番欲しがっていたのは日本人!」だったのではないか、と考えることができそうです。
参考までに、アメリカでの機種別の販売台数順位は、以下の通りです。
Samsung強しというのと、iPhoneに関してはSEがランクインしていません。総じて(アメリカ人は手が大きいのか電車で移動する人が少ないからか)大きな端末が人気のようです。
他方、日本での販売台数順位は以下の通りです。
こちらはキャリア別になってしまっていますが、iPhone SEが上位にランクインしていますね。
あくまで、限られたデータからの推測ですが、皆さんどう思われますか?
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