見出し画像

Q. 楽天がスポンサーするFCバルセロナ、ゴールデンステート・ウォリアーズの企業価値は?

新着記事をTwitterやLINEでお届けします。以下のURLからご登録ください。
Twitter: https://twitter.com/irnote
LINE: https://line.me/R/ti/p/%40pap3801g

----------------------------

ヒント:企業価値が高い世界の上位50チーム中、FCバルセロナは4位、ゴールデンステート・ウォリアーズは6位です。

この記事はゆべしさんとの共同制作です。

近頃、IT企業を中心に多くの企業がスポーツ産業へ参入しています。主な事例としては、2019年にメルカリがJリーグの鹿島アントラーズを、ミクシィがバスケットボールのプロリーグ、Bリーグの千葉ジェッツを買収し、2020年にはNTTドコモが卓球のプロリーグであるTリーグのトップパートナーになりました。

また、楽天は東北楽天イーグルスやヴィッセル神戸といった国内のスポーツチームの経営権を取得しているだけでなく、海外で活動するサッカーチームであるFCバルセロナや、NBA(プロバスケットボールリーグ)のゴールデンステート・ウォリアーズとスポンサー契約を締結しています。

スポンサー契約の内容は、楽天がFCバルセロナに対して年間約67億円、ゴールデンステート・ウォリアーズに対して年間約22億円のスポンサー料を支払い、楽天のロゴをユニフォーム等に掲載するという内容です。

当初の契約では、楽天は年間5,500万ユーロ(約67億円)の金額で合意している。

引用:バルセロナが楽天とのスポンサー契約を延長、22年まで(AFP BB News 2020年11月7日)

画像1

『ESPN』によれば、今回の契約は推定年間2000万ドル(約22億円)

引用:ウォリアーズと楽天のジャージーパートナーシップはNBA史上最高額(SPORTINGNEWS 2017年9月13日)

画像2

楽天がこれほどの金額を投資する、この両チームの企業価値は一体いくらになるのでしょうか。また、多くの企業がスポーツ産業に新規参入・投資する目的は何なのでしょうか。

この記事では、前半に企業価値が高い上位50のスポーツチームを中心に、競技別・国別の傾向を見ていきます。後半では、両チームの企業価値やスポーツチームの企業価値に影響を与える要因、国内IT系企業を中心に多くの企業がスポーツ産業に参入する背景や目的を考察していきます。


世界で最も企業価値が大きいスポーツチームは?

World’s Most Valuable Sports Teams 2021(Forbes 2021年5月7日)

読者の皆さまは、世界で最も企業価値が大きいスポーツチームをご存知でしょうか?

1. Dallas Cowboys (NFL) $5.7 billion

World’s Most Valuable Sports Teams 2021を参照すると、1位はNFL(アメリカンフットボールプロリーグ、以下、アメフト)の「Dallas Cowboys」です。

画像3

Dallas Cowboysの企業価値は$5.7B(約5,700億円)と大変高額です。わかりやすく、日本のマザーズ上場企業と比較してみましょう。

2021年5月14日18時40分時点では、メルカリの時価総額約7,826億円がトップで、2位の会計ソフトのフリーは、4,058億円なので、Dallas Cowboysの企業価値は、メルカリに次ぐ2位にランクインする規模です。

2021年5月14日18時40分時点の東証マザーズ上場企業の時価総額ランキング
1位:メルカリ(約7,826億円)
2位:フリー(約4,058億円)
3位:JMDC(約2,553億円)
4位:マネーフォワード(約2,408億円)
5位:ビジョナル(約2,256億円)

引用:Yahoo! Japanファイナンス


企業価値が高い世界トップ50の競技別・国別の内訳は?

次に、企業価値が高い世界トップ50のスポーツチームを競技別に分類して見ていきます。

アメフト: 26チーム
バスケットボール: 9チーム
サッカー: 9チーム
ベースボール: 6チーム

競技別で見ると、企業価値が高い世界トップ50のチームのうち、アメフトが26チームと過半数を占めていることが分かります。これはアメフトのプロリーグであるNFLの影響が大きく、NFLはアメリカで最も人気のあるプロスポーツの座を30年以上にも渡って守り続けているためだと思われます。

特に、NFLの優勝決定戦である「スーパーボウル」は、アメリカの歴代スポーツイベントのTV視聴率1位を守り続けており、スーパーボウルの合間のTVCMの枠は毎年高額で取引され、早々に売り切れることでも有名です。

所属国別で見ると、企業価値が高い世界トップ50のスポーツチームのうち、サッカーの9チームは全てヨーロッパを拠点にしていますが、その他全競技の41ものスポーツチームはアメリカを拠点にしています。

このことから、アメリカではスポーツ観戦が日常的な娯楽の一つとして楽しまれており、スポーツ業界から生まれる収益が他の国と比較して大きいことがわかります。その中でも、視聴率1位となるアメフトの人気の高さが、そのまま企業価値に表れていると言えるでしょう。

ここまで、企業価値が高いプロスポーツチームの競技別、国別の傾向を見てきました。後半ではタイトルにもある通り、楽天がスポンサーをするFCバルセロナやゴールデンステート・ウォリアーズの企業価値を見ていきます。また、スポーツチームの企業価値に大きく影響を与える要因や、企業がスポーツチームに投資する背景・理由についても併せて考察していきます。

この記事は、スポーツビジネスに従事する方や、スポーツチームの企業価値について興味がある方はもちろん、ビジネスの視点でスポーツを分析したい方にもおすすめとなっています。

----------------------------

ここから先は、有料コンテンツになります。このノート単品を500円、あるいは、月額1,000円のマガジンをご購入ください。有料マガジンは、1ヶ月あたり4〜8本程度の有料ノートが追加される予定です。

マガジンは初月無料です。月末までに解約すれば費用はかかりません。購読開始した月以降の有料記事が読めるため、月末に購読開始しても不利にはなりません。

有料版をご購入いただくと、以下のコンテンツをご覧いただけます。

・楽天がスポンサーするFCバルセロナ、ゴールデンステート・ウォリアーズの企業価値は?の答え
・企業価値の世界トップ20チーム
・スポーツチームの企業価値に大きく影響するのは?
・なぜスポーツチームへの投資が価値があるのか
・【参考】5年前と比較して、価値が2倍以上になったチーム
・まとめ

続きをみるには

残り 5,062字 / 4画像

¥ 500

ツイッターで決算に関する情報を発信しています。ぜひフォローしてください!