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Q. なぜ、スマレジは縮小市場で2倍も成長出来たのか?

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A.
1.○○顧客を狙わない。
2.敢えて○○を捨てる。
3.訪問営業ではなく、○○型の販売

この記事はHiroki Shigemuraさんとの共同制作です。

今日の記事では、クラウドPOSレジサービスのスマレジを取り上げたいと思います。

なぜ、スマレジを取り上げるのかというと、POSレジ市場は縮小・寡占状態です。そのような環境下で、スマレジはなんと1年間で約2倍の売上成長を実現しました。

今回は、なぜ、スマレジが縮小市場の中でここまで成長を続けられるのかを解き明かしたいと思います。

スマレジ「第15期第3四半期決算説明資料」

スマレジ「成長可能性に関する説明資料」


 スマレジはどんな会社?

まず、スマレジの事業内容を抑えておきましょう。

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スマレジとは、中規模店舗ビジネス事業者向けに、高機能クラウド型POSレジを提供している会社です。従来のPOSレジは専用機と、組み込みソフトウェアで提供されていますが、スマレジはiPhoneやiPadとwi-fi環境さえあれば、使用可能です。

次に業績です。

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売上は、2019年11月から2020年1月の四半期で7億円、YoY+87%と高い成長をしています。


 POSレジ市場の規模・プレイヤーは誰?

次にPOSレジ市場について見てみましょう。

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矢野経済研究所「POSターミナル市場に関する調査を実施(2018年)」

矢野経済研究所の推定によると、2017年度のPOSレジ出荷金額は約763億円、2020年度は523億円に縮小見込みです。

このデータにおいては、タブレットPOSは対象外ですが、POSレジ自体はダウントレンドです。そのような市場環境の中で、スマレジは、クラウドPOSという新たなセグメントを開拓することで、成長しています。

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DSS研究所「POSシステム販売状況調査結果 2019年3月末現在調査」

また、DSS研究所のリサーチによると、2018年度時点では、既存のPOSレジは、ハードウェアに強いメーカーの寡占状態であることがわかります。

他にも、現在のPOSレジには、QR決済や、スマホ事前注文、セルフレジ等多様なニーズが求められています。


 従来のPOSレジの問題点とは?

POSレジの歴史は長いですが、従来のPOSレジには次のような点に、課題がありました。

1.単価
2.スペース
3.販売手段

1点目は単価です。POSレジは1台あたり平均30万円以上という、決して安くはない導入費用がかかります。

2点目は、スペースです。POSレジは、従来のデスクトップ型のパソコンのように、画面、入力キーボード、釣り銭保管、レシート吐き出し。等の様々なハードウェアモジュールが一体化していたため、小型の店舗では設置場所を確保するのが困難という課題が有りました。

3点目は、販売手段です。POSレジは、高価で、大型のハードウェアであるため、WEB上で購入判断するのが難しいという課題があります。大型の小売店であれば、POSレジ営業担当者が、実機で丁寧な説明を施してくれるところ、小規模事業者だと、なかなか意思決定が難しかったのではないでしょうか。


 スマレジの客単価はどの程度?

次に、決算書からスマレジのユニットエコノミクスを紐解いていきましょう。

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まずは、1店舗あたり月次経常収益を見ていきます。有料店舗数は伸びていますが、ARPUは少し下がっていることが分かります。

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決算説明会資料の中の、2019年度3Qと2020年度3Qを比較すると、比較的価格が安い、プレミアム(月額4,000/店)とプレミアムプラス(月額7,000円/店)のプランが伸びていることがわかります。


 スマレジの1店舗あたり獲得コストはどの程度?

次に1店舗あたり獲得コストを計算したいと思います。

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スマレジは、WEB経由での販促と、ショールームによる販売チャネルに力を入れているので、広告宣伝費と、地代家賃を顧客獲得コストとして計算します。

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また、上記の顧客獲得コストを、今四半期で獲得した有料店舗数で割ると、約4.7万円という結果が出ました。昨対比+32%なので、獲得効率は少し落ちているようです。

ユニットエコノミクスを整理すると、次のようになります。

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ARPU、顧客獲得効率はともに少し下がっていますが、通常のSaaSビジネスの回収期間は20ヶ月程度なので、高い成長率を保ちながらも、依然として効率の良いマーケティングができていると言えます。

ここからは、「なぜ、理想的な成長曲線を描けてきたのか?」「なぜ、今後も伸び続けると思えるのか?」を解説していきたいと思います。

この記事は、SaaS領域だけでなく、経営、プロダクト、セールス、マーケティングに関わっている方に対して、「どうすれば、既存プレイヤーを出し抜くことができるのか?」についての、ヒントを提供できる内容になっています。


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・スマレジの成功要因#1: ○○顧客を狙わない。
・スマレジの成功要因#2: あえて○○を捨てる。
・スマレジの成功要因#1: 訪問営業ではなく、○○型の販売。
・スマレジのビジネスがまだまだ伸びる理由とは?
・スマレジに学ぶブルーオーシャン戦略とは?

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