Q. PayPayの決済単価は他のQR決済と比べて高いのか?
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ヒント:PayPayの支払い手段は、QR決済だけではありません。
この記事はカネコシンジさんとの共同制作です。
現在日本のQRコード決済市場でトップシェアのPayPayは、2018年秋のサービスローンチから約3年が経ちました。
ローンチ直後に大々的に行われた100億円キャンペーンは、皆さんの記憶にも残っているのではないでしょうか。
ローンチ翌年の2019年はQRコード決済元年と呼ばれ、日本政府の後押しもあり、QRコード決済の利用率は右肩上がりで伸び続け、2020年12月には50%を超えました(株式会社インフキュリオンが全国の16歳〜69歳男女5,000人を対象にしたインターネット調査による)。
今回の記事では、ヤフーを中心とした持株会社であるZホールディングス株式会社の決算説明資料を元に、PayPayにおけるユーザーの1回当たりの「決済単価」に着目して分析していきます。
PayPayの成長率はどのくらい?
では、Zホールディングスの決算から、PayPay事業を見ていきましょう。
まずは主要KPIの成長率です。
2021年度 第1四半期(2021年4-6月)
・取扱高 1.2兆円(YoY +65.2%)
・決済回数 7.86億回(YoY +83.6%)
・累計登録者数 4028万人(YoY +34.1%)
どの数値も力強く伸びていることが一目瞭然です。
特に、決済回数の伸び率(YoY +83.6%)が累計登録者数(YoY +34.1%)と比べても高いことから、特に既存のユーザー一人あたりの取扱高の増加が取扱高の成長に貢献していると読み取れます。
次にマーケットシェアについて見てみましょう。
日本のQRコード決済市場におけるPayPayのシェアは68%超と圧倒的です。また、市場全体が年間で3.7倍と驚異的な速度で成長しているのに対し、PayPayは4.2倍と市場よりも早いスピードで成長しています。
PayPayの決済単価はいくら?
次に、決済単価について見てみましょう。
PayPayは今期の決算発表から、取扱高と決済回数の両方が公開されるようになりました。
取扱高は以下の式に分解できるので、そこから決済単価を求めることができます。
取扱高 = 決済単価 × 決済回数
決済単価 = 取扱高 ÷ 決済回数
上記の計算式より、PayPayの取扱高と決済回数から決済単価を算出すると、下図のようになります。
計算してみると、PayPayの決済単価は約1,500円になります。
では、この数字は、他の決済手段や他のQRコード決済と比べて、高いのでしょうか?それとも、低いのでしょうか?
ここまで、PayPayの成長率、マーケットシェアや決済単価について見てきました。
記事の後半では、PayPay の決済単価と他の決済手段との比較し、何故 PayPay の決済単価が他と大きな差があるのかを深堀りします。
さらに、PayPayを運営するZ ホールディングスが 今後PayPay事業で収益を上げるための戦略について解説してみたいと思います。
この記事は、フィンテック業界で働く方や、決済サービスに従事している方、企業のKPI分析に関心がある方にもおすすめの内容となっています。
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・ Q. PayPayの決済単価は他のQR決済と比べて高いのか?の答え
・QRコード決済の平均決済単価は?
・なぜPayPayの決済単価は●いのか?
・PayPayの収益化のキーになるポイントは?
・PayPayが●●を削減する際のベンチマークは?
・まとめ
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