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【上場後の資金調達の仕組み】公募と第三者割当増資の違い・どちらがベター?(SPAC関連質問への回答も最後に)

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私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeの方も多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間が無い」というお声を多数いただいています。

この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。


上場後の資金調達にはどんな方法がある?

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ーー(三浦茜)皆さんこんにちは。今日は「上場後の資金調達」について、シバタさんに聞いてみたいと思います。シバタさんよろしくお願いします。

上場のメリットとして「資金調達しやすくなる」というのをよく聞きます。IPOは派手なのでよく目にするものの、それ以降の資金調達にはどういうものがあるのか教えていただきたいと思い、今回のトピックを選びました。

まず、直近のニュースで私が気になったものをいくつか紹介させていただきます。

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1つ目が、イオンがみずほ銀行などから劣後ローンで約600億円を調達するということです。


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2つ目が、9月にEコマースカートサービスを運営するBASEが、海外募集による資金調達を行いました。海外募集による資金調達というのは、7月にはライフネット生命やユーザーベースなども行っています。


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3つ目がHISのニュースです。旅行会社のHISが、10月に第三者割当増資と新株予約権の発行で、最大222億円を調達すると発表しています。

上場後に資金調達が必要になった場合、すごく色々な方法があるということを知りました。(1)銀行からのローン、(2)公募増資、(3)第三者割当増資、(4)新株予約権の発行、これら以外にも方法はありますか。

(シバタナオキ)大体こんな感じだと思います。ただ、株ではなく債権で調達する方法など、色々やり方はあります。基本的に、銀行から借りるか、株を発行して買ってもらうか、債券を発行して買ってもらうか、という方法です。


上場前後でローン審査は変わる?

ーーまず銀行のローンから聞かせていただきたいです。上場の前と後では、ローンの審査は変わるのでしょうか。借りやすくなるようなことがあるのですか。

上場しているかどうかは多少加味されるかもしれませんが、ローンは基本的に、担保かそれに相当するものがないと借りられないんです。

例えばソフトウェアの会社であれば、担保はないけれど、すごく安定しているサブスクリプションのSaaSのビジネスがあり、キャッシュフローが確実に生まれてくるというものなら、それでお金を借りられます。

基本的にお金を借りるということは、銀行などの貸す側からすると、万が一返せなくなった場合に他に回収できるものがないと貸せないんです。そのため、例えばイオンの場合は不動産やお店といった固定資産を持っているため、それらを担保にして借りるというのが基本的なローンの考え方です。

上場しているかどうかで有利になるかというのは、もちろん知名度などもあるため多少は加味されるかもしれませんが、それよりも足元の数字が強いかどうかの方が重要だと思います。

ちなみに僕は、実はお金を借りるのがあまり好きではないので、銀行でローンの審査をしたことも借りたこともないです。聞いている範囲で想像してお話をしているということを、最初にお伝えしておきます。


劣後ローンと普通のローンの違いは?

ーー今回のイオンの「劣後ローン」は普通のローンとどう違うのでしょうか。

基本的に、債権としてのプライオリティが低いローンを劣後ローンといいます。「債権としてのプライオリティが低い」というのがどういう意味か説明します。

例えば、茜さんが普通のローンとして誰かに個人的にお金を貸したとします。僕がその人に劣後ローンとしてお金を貸したら、その人はまず先に茜さんにお金を返さなくてはいけません。僕が貸した劣後ローンは後回しにされるんです。「劣る」というのはそういう意味です。

劣後ローンは借りる側からすると、後回しにできる良いローンなんです。逆に貸す側からすると、後回しにされるので嫌なローンです。


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上の日経新聞の記事に書かれていますが、劣後ローンは負債と資本の間くらいにあるとよく言われます。厳密には借入ですが、普通の借入に比べると資本に近い性質があるので、融資なども受けやすくなりますし、一部を資本扱いできるという感じです。

銀行からすると、余程のことがないと貸せないローンです。自分が貸したお金を後回しにしていいという条件でお金を貸すので、「この会社は本当に素晴らしい会社で、少しくらい駄目になっても必ずお金が返ってくる」と思わなければ貸したくないはずです。

言い方が悪いかもしれませんが、男女関係に例えると「私は2番目や3番目でもいいので、お付き合いして下さい」と言ってるのに近いわけです。今回の場合は、イオンはすごく良いディールを取ったという意味だと理解していただければいいでしょう。


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・公募増資を日本と海外で分ける意味は?あえて海外募集する意味は?
・第三者割当増資ではどうやって株価を決める?
・第三者割当増資と新株予約権はどのように使い分けている?
・企業側の資金調達の優先順位は?
・既存の株主は希薄化について物申すことはできない?
・前回の動画で解説したSPACについて
・まとめ

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