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グーグルの自動運転車、安価なセンサーを自社製造することでTeslaに追従か?(と思いきや、Teslaは更に先へ)

以前、『TeslaとGoogleの自動運転の最大の違いは「センサー」にあり』というnoteを書きました。

この記事の中で、Googleなどが採用しようとしているLiDARというセンサーは値段が高価すぎるために、安価なセンサを用いているTeslaに比べて非常に厳しい戦いになる、ということを書きました。

その後、Googleの自動運転車はWaymoという独立した会社になり、クライスラーやホンダとの提携が発表されました。

実際にクライスラーから発売される予定の車の写真は、上のようになっています 。

今日はWaymoより、安価なセンサーを自作する、という報道が出てきましたので、自動運転車用のセンサー周りを少し見ていきたいと思います。


現存のLiDarは$75,000(約750万円)

現時点での自動運転車に利用されているLiDarセンサーは2年前に発表されたものであり、1台当たり約$75,000(約750万円)かかります。

このセンサーは異常に高性能で、車の周りの物体だけではなく、音も正確に認識できます。


LiDarの製造元のVelodyne社は更に安価なLiDarを発表

LiDarの製造元のVelodyne社は既に、LiDarの価格を約$8,000〜$30,000(約80万円〜300万円)まで下げることが可能だと発表しています。

またフォードや中国の検索エンジンBaiduは、Velodyne社に対して$150m(約150億円)の投資を行いました。自動運転者におけるセンサーが、そのぐらい重要な存在だということがよくわかると思います。


Waymoは1/10の値段でセンサーを自作すると発表

今回の報道では、Waymo CEOのJohn Krafcikが以下のように述べたとされています。

Just a few years ago, a single top-of-the-range lidar cost upwards of $75,000. Today, we’ve brought down that cost by more than 90%," Krafcik said. "As we look to scale, we will do even better, with the goal of making this technology accessible to millions of people.

ほんの数年前、最高水準のセンサーは$75,000(約750万円)もしたが、今日我々はそのコストを90%以上削減した。市場規模を鑑みると更に安価にすることさえ可能であり、何百万人もの人が利用出来るだろう。

今日は1台$75,000(約750万円)するLiDarセンサーの価格を、1/10あるいはもっと低くできる、という発表をしたということになります。

Google(Waymo) の自動運転は、従来ソフトだけを自社で構築してハードウェアは外部との提携、という形でしたが、今回の発表により、ソフトウェアだけでなくセンサーも自社で製造するということが分かりました。

仮に1/10になったとしても、センサーだけで$7,500(約75万円)もすることになりますので、まだまだ普及するには十分安い値段であるとは言えないと思いますが、Waymoにとって非常に大きな一歩であることは間違いありません。


テスラは「3ヶ月以内、遅くても6ヶ月以内」に自動運転を提供する、と発表

Waymoにとって大きな一歩!と思っていたら、更に凄いニュースが来ました。

テスラユーザーから、CEOのイーロン・マスク宛に、

「Full Self-Driving Capability」(完全な自動運転機能)の提供はいつ頃になるの?

というツイートがあり、それに返信する形で、

3ヶ月でできるかも。6ヶ月あれば確実

とツイートしています。既に(安価な汎用)センサーを積んだ車を量産・販売しているテスラの方が、データの蓄積だけでなく、自動運転機能の構築に関しても一日の長ありそうです。


今後もGoogle(waymo)、Teslaの自動運転周りでの動向を見守っていきたいと思います。


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