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Q. 苦節3年から復活の兆し、Gunosyから学ぶ3つの再起の鍵とは?

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ヒント:Gunosyから学ぶ再起の鍵は以下の3つ
・#1:主要事業は明確なKPIを定め、儲かる仕組みを再構築
・#2:●●との●●による堅実な連続的な成長を実現
・#3:●●中心の●●による非連続的な成長を実現

この記事はゆべしさんとの共同制作です。

本日は、国内最大級のキュレーションニュースメディア「グノシー」を運営するGunosyにフォーカスして、Gunosyから学べる再起のポイントを3つ解説します。

Gunosyは2012年11月に設立されたメディア企業です。当時はキュレーションメディアという特定のテーマについて、膨大なネット上の情報を集約・整理したメディアが注目されており、グノシーやSmartNews、MERY等の有名なキュレーションメディアが乱立していました。

Gunosyは設立から約2年半で東証マザーズに上場し、2017年末に東証一部に市場変更するも、その後はアクティブユーザー数や広告売上の減少等の株価下落リスクが顕在化したこと等で、同社の株価はしばらく下落基調でした。

しかしながら、2022年5月期3Qの決算発表後、Gunosyの株価はストップ高となり、東証プライム市場の値上がり率でトップを記録するなど、Gunosyの復活の兆しが見えています。

この記事では、Gunosyの復活劇を紐解きながら、Gunosyの3つの再起の鍵を整理して学びのポイントを解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事では、企業名を「Gunosy」、サービス名を「グノシー」と表記を分けて記載しています。


3年半にわたって下落基調にあった株価がストップ高に

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冒頭でもご紹介した通り、Gunosyの株価を見ると、2018年11月以降の約3年半にわたって下落基調でしたが、2022年4月15日には株価がストップ高となりました。

これから紹介するGunosyの復活劇には、「上場後に主要事業の成長が鈍化してしまったITベンチャーが、どのように再起すればよいのか?」という学びが詰まっています。

メディア業界は非常に変化が激しいですが、苦しい局面でも堅実に事業成長に取り組んできたGunosyの復活劇は、全てのビジネスマンにとって非常に参考になると思います。


Gunosyの事業構成

株式会社Gunosy 2022年5月期 第3四半期決算説明資料(2022年4月14日)

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Gunosyの復活劇を紐解く前に、まずはGunosyの事業内容を簡単に整理しましょう。

Gunosyは、(1)メディア事業、(2)ゲームエイトグループ、(3)投資事業の3つの事業セグメントを展開しています。

(1)メディア事業
キュレーションメディアであるグノシーを中心としたメディアの開発及び運営

(2)ゲームエイトグループ
Gunosyの子会社であるゲームエイトが運営する総合ゲーム攻略メディア「Game8」や、ゲームエイトの子会社であるSmartprise等のメディア運営

(3)投資事業
Gunosy Capitalによる国内外の有望なスタートアップ企業への投資

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次に、Gunosyの四半期別の売上推移を見ると、2020年5月期3Qより売上が大きく減少していることが分かります。これは「不正広告問題に対処するための広告ガイドラインの刷新」に加えて、「新型コロナウイルスによる広告市況の悪化」が主な原因です。

Gunosyはこのタイミングで戦略を転換し、収益性の向上を目的に広告宣伝費を大幅に抑制して、メディア価値・広告価値の向上(メディアの健全化)に注力しました。

この戦略の転換を踏まえて、次章からは冒頭で紹介したGunosyの復活劇から学べる3つのポイントをご紹介します。


ポイント#1:主要事業は明確なKPIを定め、儲かる仕組みを再構築

1つ目のポイントは、「主要事業の立て直し」です。

Gunosyの決算資料を時系列で読むとより分かりやすいのですが、課題とその改善施策を明確にした上で、改善状況を計測するためのKPIを設定しています。そのKPIを達成できるまで広告宣伝費を抑制することで、毎回着実に収益性の改善を重ねています。

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上図は2021年5月期第1四半期(2020年6月-8月)に開示したグノシーの再成長に向けたマイルストーンです。主力事業であるグノシーは、2021年5月期3Q(2020年12月-2021年2月)までを土台構築フェーズとして、メディアの健全化と新コンテンツ投入、収益性向上に注力しました。

2021年5月期3Q時点で、これらのマイルストーンは概ね完了しており、予定通り2021年5月期4Qから広告投資を再開して再投資フェーズへ移行し、より多くのユーザーに受け入れられるメディアとして再成長を進めています。

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その後もメディアとして様々な改善を重ね、継続率等のKPIの改善に注力しました。その結果、今回(2022年5月期3Q(21年12月-22年2月))の決算では、グノシーの売上は前年同期比でも前四半期比でもプラス成長となりました。

このような主要事業の安定的な成長は、企業の財務基盤を安定させ、新規事業への投資を行う上でも非常に重要です。この成長を実現できたことが、再起の大きなきっかけになったと言えるでしょう。

ここまで、Gunosyの事業内容や戦略、Gunosyの復活劇から学べる1つ目のポイントを紹介しました。

次章からは残り2つのポイントと、他のメディア企業と比較したGunosyの株式市場からの評価を紹介します。

この記事は、メディアビジネスに従事する方や広告事業に関心がある方、企業の成長戦略に興味がある方に最適な内容になっています。


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・Q. 苦節3年から復活の兆し、Gunosyから学ぶ3つの再起の鍵とは?の答え
・ポイント#2:●●との●●による堅実な連続的成長を実現
・ポイント#3:●●中心の●●による非連続的成長を実現
・Gunosyの市場評価は?
・まとめ

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