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Q. 【生データ付】コロナ禍でSaaS企業の営業・マーケ費用は増えたのか?営業効率に変化は?

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ヒント:主な営業・マーケ費用はTVCMなどの広告宣伝費、営業人件費などです。営業効率は、対面型からオンラインなどの非対面型に切り替わっています。

この記事は新規上場企業の"目論見書分析note"を書いているWatanabeさんとの共同制作です。

コロナ禍における企業の営業・マーケティング活動は、コロナ以前の対面営業中心の営業活動から大きく変化しました。現在、非対面による商談(オンライン面談)の希望が70%超※となっており、コロナ前の35%※からニーズは倍増しています。

※新規BtoB商談、「非対面希望」が70%超、「対面希望」は約8%に減少。昨年対比で「非対面希望」が1.6倍へと伸長

この変化は、BtoBのSaaS企業にとっても例外ではありません。コロナ前のBtoB営業は対面営業が中心であり、特に新規提案の場合は、顧客の信頼を獲得したり、関係性を強化する観点から、対面営業が中心となっていました。

今回の記事では、営業スタイルの変化によって、コロナ禍におけるSaaS企業の営業・マーケティングの効率性にどのような変化があったのかについて、詳細に解説していきます。

日本のSaaS企業だけでなく、米国のSaaS企業についてもSales Efficiencyという指標を元にコロナ禍における変化を紐解いていきます。

まず最初に、2021年4月13日に発表されたSansanとマネーフォワードの決算説明資料から業績を俯瞰してみます。


Sansanの決算概要

Sansan事業、Eight事業ともに好調で、連結決算は増収・増益となっています。

Sansan 2021年5月期 第3四半期 決算説明資料(2021年4月13日)

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2021年5月期3Q(2020年12月-2021年2月)の売上は41.2億円で前年同期比(YoY)+21.9%、営業利益は1.36億円でYoY+62.1%となっています。売上は安定的な成長を維持し、利益は売上以上に大きく増加して好調な結果となりました。

Sansan事業に限ると、2021年5月期3Qの売上は37.5億円、営業利益は16.7億円で大きく収益化していることがわかります。Eight事業の赤字(▲1.79億円)とセグメントに帰属しない一般管理費などの調整額(▲13.6億円)の合計額(15.4億円)を上回り、連結営業利益の黒字化に大きく貢献しています。

次に、連結営業利益の増減要因について見ていきましょう。

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連結営業利益の増減に影響を与える主な費用のひとつが、広告宣伝費になります。2020年5月期3Qの6.25億円に対して2021年5月期3Qが7.94億円、YoY+27%となり売上の伸び以上に広告宣伝費を増やしていました。

クラウド名刺管理ニーズが高まっていることを背景に、Sansanは、広告宣伝費の投下による知名度向上が収益化に繋がると判断し、売上以上に広告宣伝費を増やしているものと思われます。

それでは、マネーフォワードの業績を見ていきましょう。


マネーフォワードの決算概要

全事業ドメインで高成長を継続しており、特にBusinessドメインが成長を牽引しています。

株式会社マネーフォワード 2021年11月期 第1四半期決算説明資料(2021年4月13日)

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2021年11月期1Q(2020年12月-2021年2月)の売上は34.7億円でYoY+45%となりました。主力事業であるBusinessドメインの売上が23.6億円でYoY+51%となり、好調を維持しています。

売上好調の理由は、Businessドメインの顧客ターゲットである個人事業主の課金数の成長が加速したこと、マネーフォワードシリーズのプロダクトラインナップを拡充したことで中堅企業のARPA(Average Revenue Per Account=1顧客あたり売上)が増加したことによるものです。

次に、売上総利益とEBITDAについて、見ていきましょう。

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2021年11月期1Q(2020年12月-2021年2月)の売上総利益は25.4億円でYoY+52.5%となりました。売上が増加する一方、売上原価(コスト)がそれほど上がっていないため、売上総利益率が向上しています。

EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization=税引前利益に支払利息と減価償却費を加えた利益)は3.58億円で、前年同期の赤字▲4.6億円から一転して黒字化し、過去最高水準となっています。また、広告宣伝費を除いたEBITDAは9.1億円となっており、YoYで約6倍に急上昇しています。

次に、費用内訳について解説していきます。

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費用内訳の中で、EBITDAに大きく影響を与える一つが広告宣伝費になります。2020年11月期1Q(2020年12月-2021年2月)の広告宣伝費は5.52億円でYoY▲9.8%となり、売上がYoY+45%で大幅に伸びているの対して、金額は抑え気味となっています。

ただ、前四半期の2020年11月期4Q(2020年9月-11月)を見ると、TVCMなどの大型マーケティング投資をしたため、広告宣伝費は14.3億円でYoY3.3倍です。今後も、外部環境や競合状況を見ながら、広告宣伝費を増やす可能性が高いと思われます。

ここまでは、Sansanとマネーフォワードの決算説明資料から、両社の業績と広告宣伝費を俯瞰して見てきました。

記事の後半では、SaaS上場企業6社の広告宣伝費や営業マーケ費用のコロナ前後の変化を、生データ付で詳しく解説しています。

■対象企業
・フリー
・ラクス
・マネーフォワード
・サイボウズ
・Sansan
・プレイド

有料部分には、各社の売上高広告宣伝費率の生データもGoogleスプレッドシートでご提供します。

また、海外のSaaS上場企業のSales Efficiency(投下した営業マーケティングコストに対してどれだけ売上が上がるのかを示す指標)について、データを示しながら解説します。

この記事は、SaaS企業で働いている方、SaaSビジネスに興味がある方、マーケティングの費用対効果に関心がある方に最適な内容になっています。

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・日本のSaaS企業の広告宣伝費・営業マーケティング費用のコロナ禍での推移
・日本のSaaS企業の営業・マーケ戦略の特徴
・海外のSaaS企業の営業効率は?

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アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。