Q. クラウドワークスが創業12年を超えても売上YoY+30%成長を続ける理由とは?
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2023年8月9日にクラウドワークスの2023年9月期Q3(2023年4月〜6月)の決算が発表されました。
直近の2023年9月期Q2(2023年1月〜3月)の決算発表で、中期経営目標として「YOSHIDA300」という(1)売上高300億円、(2)EBITDA25億円、(3)営業利益成長率+10%以上/年、を掲げたクラウドワークスですが、今回の業績はどのようなものだったのでしょうか?
今回の記事では、直近の1年間(2022年Q2〜2023年Q3)で売上高がYoY+20%以上の高成長をしているクラウドワークスを深掘りしていきます。
クラウドワークスの売上推移
上図は、売上高と売上高のYoY成長率の推移です。
新型コロナウイルスの流行が始まった2020年4月(FY20 Q3〜)のタイミングから一時的に売上高ならびに売上高のYoY成長率が下がっていますが、2022年10月〜12月(FY22 Q1)時点では、コロナ前の水準を超えるまでに回復しています。
2022年10月〜12月(FY22 Q1)に売上高がコロナ前の水準に回復後も、売上高のYoY成長率+20%以上と右肩上がりの成長を続けています。
今回の決算で発表された2023年4月〜6月(FY22 Q3)の業績についても、売上高35.3億円、YoY+32%と引き続き、高い成長率を見せています。
今回の記事では、死の谷ともいわれる上場後の業績や株価の低迷に見舞われるスタートアップが多い中、クラウドワークスが創業12年を超えても高い成長を続けている背景をテーマに考察していきます。
事業内容とビジネスモデル
クラウドワークスは、同社の主力事業である、国内最大規模のWEB制作・外注のプラットフォームサービス「CrowdWorks」の運営会社として有名ですが、フリーランスと企業の案件マッチングサービスである「Croudtech」等の全12サービス(上図右参考)を運営しています。
クラウドワークスの事業セグメントは、『「CrowdWorks」等を含むマッチング事業』と『働き方を見える化する生産性向上SaaSである「CloudLog」のビジネス向けSaaS事業』の2つがあります。
2023年 Q3(2023年4月〜6月)のセグメント別売上高は、マッチング事業が34.2億円(売上構成比:約96.9%)、SaaS事業が1.1億円(売上構成比:約3.1%)となっており、いまだにマッチング事業が主力事業といえるでしょう。
上図は、マッチング事業のビジネスモデルです。
クラウドワークスのマッチング事業には、企業と個人が直接つながる「ダイレクトマッチング型」とクラウドワークスのエージェントが企業と個人のマッチングをサポートする「エージェントマッチング型」の2種類があります。
どちらも企業と個人をマッチングする点は同じですが、ダイレクトマッチング型のテイクレート(手数料率)は、最大で20%です。
一方で、エージェントマッチング型のテイクレートは、エンジニア・デザイナー領域は最大27%、事務・アシスタント領域は最大50%となっています。クラウドワークスのエージェントが介在することもあり、ダイレクトマッチング型と比べてテイクレートが高く設定されています。
ここまで、クラウドワークスの業績や事業について、分析してきました。ここから記事の後半では、クラウドソーシングサービスの重要指標の競合比較とクラウドワークスが高成長を続ける理由について深堀りしていきます。
この記事は、クラウドソーシングやスキルシェア事業に関わっている方はもちろん、マーケットプレイス型のビジネスに関心がある方に最適な内容になっています。
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