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Q. 電子署名比較: クラウドサインとDocuSignの1顧客あたりの売上は何倍違う?

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 ヒント:顧客数の差よりも顧客単価の差のほうが顕著です。

この記事はゆべしさんとの共同制作です。

新型コロナウイルスの影響により、リモートワークを行う企業が増えたことで、契約書を締結する際は紙ではなく電子締結ということも多くなってきたように感じます。

日本でも弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」をはじめとして、GMOグループ企業が提供する「GMOサイン」など、各種バックオフィス支援サービスに付随させる形で電子署名サービスを提供する企業が増加し、市場拡大しています。

今回の記事では、国内電子署名サービス大手のクラウドサインと、世界の王者であるDocuSignを比較していきたいと思います。

記事の前半では、クラウドサイン以外の日本の電子署名サービス提供企業と、クラウドサインの直近の決算を見ながら、売上や契約件数などの拡大状況を見ていきます。記事の後半では、クラウドサインとグローバルに事業を展開するDocuSignの1顧客あたりの売上など各種KPIを比較していきます。


コロナ禍で電子署名サービスが急成長

まずは電子署名サービスが急成長している背景を整理していきます。
電子署名サービスとは、契約書等の書類を取引先と交わす際に、ハンコを一切使わずに、クラウド上の電子化されたデータで、締結・管理等ができるサービスです。

これまで一般的に契約書の締結は紙で印刷・製本し、ハンコを押して取引先へ郵送、原本を管理するという一連の作業が必要でした。しかし、電子署名サービスを利用することで、すべての作業をクラウド上で行えるようになります。

新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的に、政府からリモートワークが推奨されるようになったことで、紙からデジタルへの移行が加速し、契約書をはじめとした各種書類をクラウド上で管理したいというニーズが急速に高まりました。

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また業界プレーヤーとして、直近では3月5日に株式会社マネーフォワードが自社のERPサービスのラインナップの一つとして参入することを発表。3月10日にはfreee株式会社が電子契約サービス「NINJA SIGN」と自社事業のクラウドERPとのシナジーを目的に株式会社サイトビジットの株式を取得し、新規参入を発表するなど、電子署名サービス市場への注目が集まっています。

電子契約サービス『マネーフォワード クラウド契約』を開始(2021年3月10日)

株式会社サイトビジットの株式取得に関するお知らせ(freee株式会社:2021年3月10日)


日本の電子契約大手のクラウドサイン

弁護士ドットコム 2021年3月期 第3四半期決算説明資料(2021年1月25日)

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まずはクラウドサインから見ていきましょう。クラウドサインは弁護士ドットコム株式会社が運営する電子署名サービスで、テレビCMも出稿するなど2015年のサービス開始当時からプロモーションにも注力していたため、ご存知の方も多いかと思います。

そんなクラウドサインの2021年3月期第3四半期(2020年10月−12月)の売上は4.46億円(前年同期比=YoY+165.4%)と、右肩上がりで成長を続けており、2021年3月期の年間の売上は期初目標の14.2億円を上回る見込みです。

スライドに「大企業によるビジネスプランの導入が進みARPUが上昇」と記載されている通り、クラウドサイン事業としては、大企業に単価のプランの導入をさらに進めることで来期以降も成長を続ける戦略を計画しているようです。

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クラウドサインのビジネスモデルはシンプルで、有料企業からの月額課金(ストック収益)に加えて、契約送信件数ごとの従量課金(フロー収益)で成り立っています。

まず月額課金ですが、全体の有料企業数は前年同月比2.0倍に増加しています。中でも一番高単価であるビジネスプランの利用企業数が9.4倍と激増しています。そのため単純に有料企業数が増加しただけでなく、単価の上昇も重なり、月額課金は増加しています。

次に契約送信件数ごとの従量課金ですが、こちらも前年同月比2.3倍と大きく成長しています。この送信件数の1件あたりの単価はプランに関わらず200円なので、単純な従量課金の売上も増加しています。

この月額課金および契約送信件数ごとの従量課金の増加により、売上高はYoY2.6倍の成長に繋がりました。

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こちらの図は四半期ごとの契約送信件数の推移です。前述の送信件数ごとの従量課金の伸びがよくわかるグラフになっています。各業界の大企業の獲得が進み、契約送信件数は指数関数的に成長を見せており、今後も更なる増加を見込んでいます。


ここまでは、クラウドサインの決算の状況を見てきましたが、記事の後半では、電子署名サービスの世界王者であるDocuSignと比較しながら、SaaSビジネスとして見た場合の電子署名サービスにとって、大切な主要KPIについて見ていきます。

この記事は、電子署名サービス事業に従事する方や電子署名サービスに関心がある方、SaaSビジネスに従事する方にもおすすめとなっています。


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・Q. 電子署名比較: クラウドサインとDocuSignの1顧客あたりの売上は何倍違う?の答え
・世界の電子署名王者DocuSign
・主要KPIその1: ●●の売上割合
・主要KPIその2: ●●が毎年改善
・主要KPIその3:●●が50%以下
・世界王者DocuSignと日本王者クラウドサインの比較
・まとめ

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