ZOZOTOWNのテイクレートは楽天市場・ヤフーショッピングの●倍
書籍「MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣」で、Eコマースビジネスのテイクレートに関して詳細な説明を書きましたが、今日はその発展形を少し書いてみたいと思います。
本の中では、日本のEコマースのテイクレートは7%〜8%程度ということを書きました。
この場合のEコマースというのは、楽天市場やヤフーショッピングといったようなマーケットプレイス型のビジネス、或いはアマゾンの様な直販型のビジネスを指しています。
一方で、Eコマースの中でも最近成長著しいモデルとして、ZOZOTOWNの様なモデルが存在します。詳しくは後ほど述べますが、ゾゾタウンやロコンドなどは楽天やヤフーショッピングと全く異なるビジネスモデルになっており、結果としてテイクレートが全然違うものになっています。
ということで、今日のnoteはEコマースのビジネスモデルの分類と、それぞれのテイクレートの詳細を分析したいと思います。
ヤフーショッピングのテイクレート
はじめにヤフーショッピングを見てみます。
四半期当たりの取扱高が1,398億円まで伸びました,
ショッピングから上がる広告の売上高は四半期あたり55億円となっています。
この2つから計算されるていくレートは3.93%となります。
楽天国内ECのテイクレート
続いて楽天の国内Eコマースのテークレートを計算してみたいと思います。
四半期当たりの取扱高は8,166億円となっています。
売上収益を見ると自販機当たり950億円となっています。
ただし楽天の場合注意が必要なのは、これらの数字にはEコマースだけではなく、トラベルなどの他の事業や楽天ダイレクトといった直販も含まれている点です。
日用品部分の直販ビジネスに関しては、売上収益が公開されているのでその分を除外して見ようと思います。
直販部分の売上収益が191億円となっていますので、これらを上で述べた取扱高と売上収益から引いてテークレートを計算してみます。
楽天ダイレクト(日用品直販)を除いた国内EC
取扱高: 9795億円
売上収益: 759億円
テイクレート: 9.52%
このようにテイクレートは9.52%となります。実はこれでも、楽天トラベルなどのEコマースではないビジネスも含んでしまっていますが、国内のECビジネスの多くはマーケットプレイス型のビジネスであると考えられるため、そして基本的には楽天市場の規模がマジョリティーであると考えられるため、ここではその9.52%を楽天の国内Eコマースのマーケットプレイス型のテイクレートとして話を進めます。
以下では、ZOZOTOWNとロコンドの2社のテイクレートを計算し、楽天とヤフーショッピングと比較してみたいと思います。
結論を先に書くと、驚くほどテイクレートが違います。最後に、なぜこんなにテイクレートが違うのかも考察してみます。
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・まとめ: 4社の比較
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