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Q. コロナ禍の特異点: SnapchatがYoY+52%も成長する理由とは?

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ヒント:広告売上に大きな役割を果たすKPIがいずれも成長しています。

今日の記事では2020年7月-9月期の四半期決算を発表したSnapchatを見て行きたいと思います。

Snapchatは広告ビジネスを展開していますが、コロナ禍であるにも関わらず売上の前年同期比(YoY)が+52%と、逆風をものともしない成長を見せています。

今日の記事では、Snapchatの急成長を因数分解して、どのような打ち手で成長を実現しているのかを詳しく見ていきたいと思います。

Snap Inc. Q3 2020 Earnings Slides(2020/10/20)

Snap Inc. Investor Presentation October 2020


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はじめに、こちらの売上のグラフをご覧ください。北米での売上成長が全体をけん引し、四半期売上は$679M(約679億円)、YoY+52%という驚異的な成長を実現しました。

過去12か月間の累計売上で見ても、$2.2B(約2,200億円)、前年同期比+40%と大きく伸びています。


コロナ禍で広告売上が伸びた理由を因数分解

Snapchatのビジネスは広告モデルなので、売上を因数分解すると以下のようになります。

売上 = DAU(1日あたりの利用者数) × ARPU(1ユーザーあたりの売上)

それぞれの要素がどのように推移してきているのか、以下で詳しく見てみたいと思います。


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始めに全世界のDAU(1日あたりの利用者数)ですが、YoY+18%の2.49億にまで伸びてきています。

特に成長率が高いのは、北米とヨーロッパ以外の地域です。北米が7%、ヨーロッパが10%の伸びに対して、それ以外の地域の成長はYoY+43%と伸びが加速していることが読み取れます。


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続いて1ユーザーあたりの売上を表すARPUですが、こちらはDAUとは対照的に、北米での伸びが全体をけん引している形になります。

グローバルで見ると四半期あたりのARPUは2.73ドル(約273円)、YoY+28%で伸びています。北米に至っては+46%の5.49ドル(約549円)と、かなり高い水準に近づいてきました。

この二つのKPIの推移から読み取れることとしては、

・北米ではユーザーの伸びよりもARPUの伸びが売上の向上に貢献している。
・北米とヨーロッパ以外の地域においてはユーザー数の爆発的な伸びが売上の向上に貢献している。

ということになります。

地域によって成長ペースが違う点が、とても特徴的だと言えます。

以下では、SnapchatがDAUとARPUを伸ばすために、具体的にどのような施策を行ってきたのかを簡単に整理していきたいと思います。

その後に、Snapchatが自社のユニットエコノミクスをどのように測定・検証しているかを紹介してみたいと思います。

この記事は、メディアビジネスを展開されている方、広告でマネタイズをしている方、動画やARなどマルチメディア系の取り組みをされている方に参考になる内容になってます。


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・Q. コロナ禍の特異点: SnapchatがYoY+52%も成長する理由とは?の答え
・Snapchatが狙う市場
・DAUを伸ばす機能
・ARPUを伸ばす施策
・ユニットエコノミクスの考え方
・まとめ


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