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Q. コロナ禍でSquareがCashアプリの利用を増やしたグロースハックとは?

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ヒント:小売店向けの決済サービスだけでなく、●●向けのアプリを活用して、●●の受け皿になった。


今日の記事では、アメリカを中心に小売店舗向けに決済端末を提供しているSquareの決算を見ていきたいと思います。

そしてタイトルにある、Squareが提供する決済アプリ「Cash」がコロナ禍で利用を伸ばしたグロースハックについても探っていきたいと思います。

Square Inc. First Quarter 2020: Shareholder Letter(2020年5月)

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Squareが提供している決済端末はこの写真にあるような、専用のスタンドとカードを読み込むリーダーです。このような店頭で利用できる専門性を保つだけではなく、非対面でもアプリでカード決済が可能になるソリューション、POSを使った顧客リストや在庫管理、プリペイド機能など様々な決済ソリューションを提供しています。

コロナショックのような状況になると、当然小売店舗向けに商売をしているSquareにも大きなダメージがあるわけですが、今回どの程度のマイナス影響があるのかをまずは見ていきたいと思います。

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2020年1月〜3月の第一四半期の売上は、前年同期比+44%の$1.38B(約1,380億円)、粗利益は前年同期比+36%の$539M(約539億円)と大きく成長していますが、ビットコイン事業のコスト増や、サービス開発、マーケティング費用の増加により、純損失は$106M(▲約106億円)となりました。

四半期という単位で見ると順調に成長している印象を受けますが、月毎の取扱高の変化を見てみるとコロナの影響が分かると思うので、以下で詳しく見ていきましょう。


1月・2月と3月の小売業の取扱高の変化

こちらが四半期ごとの取扱高(GPV)になります。

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2020年の1月〜3月の四半期は$25.7B(約2.57兆円)の取扱高があり、前年同期比+14%で成長しています。

成長が続いているようにも見えますが、それ以前は25%以上の成長が続いていたことを鑑みると、成長スピードがガクッと落ちているのが読み取れると思います。具体的にどのようなことが起こっているのか決算資料に書いてあるので詳しく読み解いてみましょう。

Through January and February, we achieved overall GPV growth of 29% year over year, including an uplift from the impact of the leap year.

2020年の1月と2月の取扱高は、前年同期比+29%でとても好調に成長していました。

Beginning in mid March, GPV in our Seller business was affected by COVID-19. During the last two weeks of the first quarter, Seller GPV was down 39% year over year. As growth continued to slow through the end of the quarter, Seller GPV was down 46% year over year in the last week of March.

一方で3月中旬頃からコロナウイルスの影響を受けて取扱高が目立って減少しました。3月の最後の2週は前年同期比-39%にまで落ち込み、3月の最終週に至っては前年同期比-46%にまで落ち込んでしまったと書かれています。

3月がこのような状況で、それ以降もステイホームが続いているので、当然SquareのBtoB(企業向け)のビジネスは大変厳しい状況にあるわけです。

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こちらのグラフはSquareのオンラインストアの週毎の取扱高です。このグラフにある通り、3月9日のアメリカの非常事態宣言の後から多くの小売店舗がオンラインに移行し、オンラインの取扱高は週$59M(約59億円)まで増えてきてはいますが、従来のオフラインの売上(四半期で3,000億円減少)を補完するにはまだまだ至っていないと思われます。


一方で、Squareは数年前から始めた「Cash」というtoC(個人消費社向け)のアプリも提供しています。記事の後半では、コロナ禍でSquareがグロースハックとして新たな一手を打った、このtoCのアプリ「Cash App」を詳しく取り上げたいと思います。

コロナウイルスの状況下にあっても、危機的な状況を逆に成長チャンスとしてうまく活かしたと言えるとても良い例だと思います。

この記事はFintech系のサービスを提供されている方、コロナウイルス状況下でピンチをチャンスに変える打ち手を探している方、toC向けの決済アプリの成長戦略に関心がある方に最適な内容になっています。


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・結果: 4月の●●は3月の●倍に成長

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