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Q. フリーミアムビジネスで今最もホットなエリアは?

A. コンシューマー向けサービスです。
フリーミアムビジネスは、ゲーム => B2B => コンシューマー向けという具合に進化しています。

今年もこの季節がやってきました。

Mary Meeker氏によるInternet Trends 2019が発表されましたので、今日はその中から、フリーミアムビジネスのトレンドについて取り上げてみたいと思います。

Internet Trends 2019

このスライドにある通りですが、フリーミアムビジネスというのは様々な事業ドメインで大きく成長し、拡大しています。

今日の記事では三つの分野を取り上げて、どのようにフリーミアムビジネスが成長しているのかを分析したいと思います。


フリーミアムその1: ゲーム

一つ目のフリーミアムビジネスは、皆さんよくご存知の、ゲームです。

ゲームにおけるフリーミアムビジネスの先駆者と呼ばれるのは、Runescapeと呼ばれる会社です。

このサービスは2001年から存在しており、リリース直後は広告で収入を得ていましたが、ドットコムバブルがはじけたことによって、サブスクリプション型に切り替え、成功を収めました。

右のグラフにある通り、有料会員数は約100万人、有料会員数の割合が全会員数の約10%と、とても高い数字になっています。

近年のフリーミアム型のゲームで最も成功していると言われるのは、Epic Gamesの『フォートナイト』と呼ばれるゲームです。

いわゆるFree-to-Play型(基本プレイ無料)のモデルを採用しており、推計売上は右側のグラフにある通り、1年間で10倍以上に拡大しています。

ゲームをプレイするユーザー数が20,000万人を超え、売上が$1B(約1,000億円)を超えるとも言われていますが、このフォートナイトの創業者達が、アップルやGoogleに対抗する形で独自の App Storeを立ち上げた、というのが話題になりました。

Fortnite creator launching app store in challenge to Apple and Google

この新しいApp Storeでは、ゲームの開発者が88%の売上を手にすることが出来、Appleや Googleにゲームを提供した場合の70%を比べると、非常に高い割合をゲーム開発者に還元しようとしているのが特徴です。

他のゲームで成功している会社がここに四つあげられています。

上の二つ、NexonとHearthstoneに関しては、有料会員の割合が非常に高く、20%程度となっています。

下の二つ、Zyngaやアングリーバードを提供するRovioに関しては、有料会員の比率が1%から2%程度となっています。

ゲームのフリーミアムビジネスにおける成功要件は、以下の三つが挙げられていますので、覚えておきましょう。

・Social(ソーシャル、友人とプレイできること)
・Often Mobile(スマホゲームであること)
・Can Be Transient(短時間でもプレイできること)

いずれにしても、フリーミアムの先駆者といえばゲーム業界だと言って間違いないのではないでしょうか。

以下では、ゲーム以外の二つの事例を取り上げて、どのようにフリーミアムが発達してきているのかというのも考察したいと思います。

このビジネスはフリーミアム型のビジネスを提供されている方、都度販売モデルから継続課金型に移行されたいと考えている方、既に継続課金型のビジネスを提供されている方に役立つ内容になっています。

Mary Meeker氏によるInternet Trends 2019を英語で自分で読める方は購入する必要はありませんので、予めご了承下さい。


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・フリーミアムその2: BtoB
・フリーミアムその3: コンシューマー向けサービス
・まとめ

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