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Q. 上場を発表したMakuake、際立って凄いKPIとは?

A. 約75%を誇る「リピート決済率」です。

クラウドファンディングを展開するMakuakeが上場を発表しました。

今日はMakuakeの目論見書を基に、クラウドファンディングのビジネスを少し詳しく見ていきたいと思います。

株式会社マクアケ 新規上場申請のための有価証券報告書

ご存知の方も多いかもしれませんが、Makuakeのサービスはこのようになっています。

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左側にいるプロジェクト実行者がプロジェクトをMakuake上に掲載し、右側にいる支援者がそこに対してお金を支払います。プロジェクト実行者は、集めたお金でサービスや商品を開発し、支援者にリターンを提供するという流れになります。

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こちらの事例にあるように、世の中にはまだ存在しない物やサービスを作るお金を集める為の、クラウドファンディングプラットフォームがMakuakeです。

売上・利益: 売上は13億円、既に黒字化

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売上は2019年の9月期で13.4億円、経常利益が1.3億円出ている、黒字の会社です。

トップラインの成長は約35%程度で、十分速いペースで成長している黒字企業というのがMakuakeです。


株主名簿: サイバーエージェントが71%保有

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株主名簿を見ている見ると、サイバーエージェントが71%以上を保有しており、第2位の株主がサッカーの本田圭佑選手のファンドで、約14%を保有しています。


クラウドファンディングビジネスのテイクレートは?

2019年9月期で見てみると、売上は上で述べたように13.4億円でした。

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こちらの表から読み取ると、同じ1年間での決済総額は54億8,000万円でした。

テイクレート = 決済総額 ÷ ネット売上

この二つの数字を割り算すると、テイクレートは24.5%という計算になります。

幕開けの手数料は20%とされていますので、残りの4.5%が広告費などの名目で上積みされているのではないかと考えられます。

eコマースなどと比べるとはるかに高いテイクレートが取れていることになり、プラットフォームとしての重力が強いからこそ実現できていると言えるのではないでしょうか。


会員数・アクセスユーザー数

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右側のグラフにある会員数は、2019年の9月末時点で66万人を超えています。

左側にある通り、Makuakeのサイトにアクセスしているユニークユーザーは、四半期当たり450万人を超えています。

どちらのグラフも右肩上がりで伸びていることがご理解頂けるかと思います。

以下では、Makuakeのビジネスのユニットエコノミクスの詳細を計算し、そこから読み取れる内容、そして私の個人的な主観を交えて書いていきたいと思います。

この記事は、マーケットプレイス型のビジネスを展開されている方、 eコマースを担当されている方、クラウドファンディングに関心がある方、コミュニティビジネスを担当されている方に役立つ内容になっています。


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・会員あたりの決済総額・アクセスユーザーあたりの決済総額
・強力なネットワーク外部性がもたらす驚異の「リピート決済率」
・まとめ

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