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中国EC巨人アリババの日本のECから「逆輸入」したものとは?

今日のnoteでは中国のEコマースで圧倒的なマーケットシェアを誇る「アリババ」について詳しく見てみたいと思います。

今回の四半期でアリババが新たに大きな機能をリリースしたので、それに関しても詳しく触れてみたいと思います。

はじめに2017年7月から9月期の決算を詳しく見ていきます。

*Alibaba Group September Quarter 2017 Results (2017/11/2)

売上YoY+61%の急成長

まずはアリババの主要なKPIを見てみたいと思います。

売上は前年同期比+61%の551億元(約9,343億円)となりました。

内訳は、中国国内におけるEコマースの売上が全体の72%を占めていますが、中国以外のリテールコマースも前年同期比+115%と大きな伸びを見せています。

以前取り上げたことがあるクラウド事業は、前年同期比+99%と1年前に比べて約2倍のサイズになっており、成長スピードの速さを痛感させられます。


売上の伸び率が更に驚異的

売上の大きさや成長率も十分凄いのですが、それ以上に驚くのはこれです。

このグラフはEコマースセグメントの売上とその成長率になります。売上が四半期当たり$7B(約7,000億円)となっている点だけではなく、折れ線グラフで表記されている成長率が右肩上がりで上昇していることがさらに驚異的だと言えるでしょう。

通常、規模が大きくなっていくと成長率は下がっていくというのが一般的なトレンドかと思いますが、アリババに関しては規模が大きくなればなるほど成長率も右肩上がりで上がっていくという「ネットワーク外部性」が大きく効くビジネスになっていることがよくわかります。


過去12ヶ月間の購買者数は約5億人

この驚異的な成長率を少し因数分解してみたいと思います。

Eコマースにおける取扱高は以下の式で決まります。

 取扱高 = 購買者数 x 購買金額

アリババは、この購買者数が過去12か月間の累計で4億8,800万人まで到達しました。

その購買者数の増加を牽引しているのが、右側のグラフにあるようにスマホにおけるユーザー数です。スマホにおける月間のアクティブユーザー数が5億人を超える規模になっています。

さてそんなアリババですが、冒頭に書いた通り今回の四半期に新しい大きな機能をリリースしています。

実はこの機能は日本のEコマースマーケットプレイスではよく見かける機能です。

ヤフージャパンがEコマース革命で出店料や取引手数料を無料にした際に、アリババの成功モデルを日本に輸入したと言われていましたが、今回アリババが追加した機能は日本から逆輸入したものであると言っても過言ではないと思います。

以下ではその機能に関して概要を詳しく見ていきたいと思います。

今回のnoteは、Eコマース関連の方や中国との取引をされている方、インバウンドマーケティングなどクロスボーダーな取引をされている方に参考になる内容なのではないかと思います。


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・追加機能の特徴#1
・追加機能の特徴#2
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