Q. コロナ禍で苦境のオンライン旅行会社、売上復活を狙う起死回生の3つの打ち手とは?
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Q. コロナ禍で苦境のオンライン旅行会社、売上復活を狙う起死回生の3つの打ち手とは?

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ヒント:コロナ禍の様々な制限がある中で、売上を向上させる必要があります。

この記事は沼幹太さんとの共同制作です。

9月30日、全国で発令されていた緊急事態宣言が解除されました。

それに伴い、現在、旅行需要の回復が見込まれています。

コロナ禍で業績を悪化させていたオンライン旅行会社も業績回復が期待され、オープンドア、エアトリ、アドベンチャーの3社は、解除後に株価が年初来高値を更新しました。

オンライン旅行会社とは?
インターネット上のみで取引を行う旅行会社を指します。英語表記がOnline Travel Agentであるため、よくOTAとも略されます。

今年4月の記事では、オンライン旅行会社の4社を比較し、減収を抑えられていたのは、アドベンチャーとエアトリであることを解説しました。

今回は続編として、今後オンライン旅行会社が業績回復をするための打ち手について、各社の事業戦略を俯瞰しながら解説していきます。

まず、現在の旅行業界の現状について、ファクトを拾いながら見ていきましょう。


旅行業界の事業環境

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言うまでもない周知の事実ですが、コロナ前後で海外旅行客数は激減しました。

世界全体の観光客数はコロナ前の2019年同期比で83%減少。訪日外国人旅行者数、日本人出国数も、ともに実に2019年同期比で90%以上の大幅な減少となりました。

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一方で、ベルトラの決算説明資料にも記載があるように、国内旅行は緊急事態宣言下でも一定の旅行ニーズがあり、2020年比で国内旅行の宿泊者数は+24%と伸びています。ただし、2019年と比較すると-66%で依然厳しい状況が続いています。


オンライン旅行会社の売上推移

次にアドベンチャー、エアトリ、オープンドア、ベルトラの主要オンライン旅行会社の売上推移について確認してみましょう。

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上図は、各社の四半期ごとの売上推移を示しています。コロナの影響を大きく受けた2020年4月〜6月の色を薄くしています。

1回目の緊急事態宣言により特に売上の落ち込みが激しかったFY20Q2と直近決算のFY21Q2を比較すると、エアトリ以外の4社は、アドベンチャーがYoY+98%、オープンドアがYoY+97.2%、ベルトラがYoY+1180%と大幅に増加しています。

ただし、コロナ前と比較すると全社ともまだまだ回復とは言えない水準であり、特にオープンドアとベルトラの2社に関しては落ち込みが激しいです。

ここからはアドベンチャー、エアトリ、オープンドア、ベルトラの4社のについて、直近の決算状況を確認していきましょう。


アドベンチャーの決算

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アドベンチャーは航空券予約販売サイトの「Skyticket」などを運営する2006年設立の企業です。

アドベンチャーの2021年6月期第4四半期の売上はYoY+98.2%の82.2億円となりました。

YoYでは大きく成長していますが、コロナ前のFY19年6月期第2四半期の売上142.3億円と比較すると、-42.3%と依然として従来の数字には回復していないがわかります。


エアトリの決算

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次にエアトリの決算を見ていきましょう。

エアトリは主力事業である航空券予約サイトの「エアトリ」をはじめとして、ITオフショア事業や訪日旅行事業、メディア事業、ヘルスケア事業などを運営しています。

エアトリの2021年9月期第3四半期の売上はYoY+16.8%の37.0億円となりました。こちらはコロナ前のFY19年9月期第2四半期の売上55.1億円と比較すると、-32.8%の水準となります。

上記の売上は後述する売却済みのナショナル流通産業を抜いた数値になります。

主力事業である国内航空券の取扱高はYoY+177%で成長しており、ハイシーズン需要を取り込みに成功しています。

また、「エアトリチケット」を運営するナショナル流通産業(金券ショップビジネス)の全株式を5月に譲渡しています。

売却の詳しい理由については不明ですが、エアトリグループの事業ポートフォリオの分散と再構築の一環として売却したと記載がありました。

連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ(開示事項の追加)

キャビン株式会社との業務提携、及び連結子会社の異動(株式譲渡)の基本合意に関するお知らせ


オープンドアの決算

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オープンドアは旅行サイトを一括で検索できる旅行比較サイトの「トラベルコ」を運営しており、売上の大半をこの事業から稼いでいます。

2022年3月期第1四半期の売上は2.3億円となり、YoY+97.2%と高成長しているものの、こちらはコロナ前のFY19Q2の売上13.0億円と比較すると、-82.1%と大幅に小さい規模となっており、まだまだ売上が回復したとは言い難いです。

2021年3月期第3四半期には、国内需要の回復により売上が4.3億とやや回復していたものの、その後の感染者拡大により、2022年3月期第1四半期の売上は、再び減少に転じ2.3億円まで下落しました。


ベルトラの決算

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最後にベルトラの決算について確認します。

ベルトラの2021年12月期第2四半期の売上はYoY+1180%の1.3億円と、最悪期だった1年前の2020年第2四半期から大幅な回復を見せました。

ただし、コロナ前の2019年第2四半期の売上10.1億円と比較すると、-87.3%でまだまだ回復しきれていないことがわかります。

また、2020年12月には同業種のオープンドアがベルトラへ第三者割当による出資を行いました。

ベルトラ株式会社の第三者割当増資の引受に関するお知らせ

直近の決算内では財務キャッシュフロー改善以外、事業シナジーなどの言及はありませんでしたが、今後、例えばオープンドアが運営する「トラベルコ」上でのベルトラへの送客強化などといったシナジー効果が収益改善につながることが期待されます。

ここまで4社を俯瞰してみて、国内需要が回復傾向にある中で売上は各社とも増加しているものの、コロナ前の水準にはなかなか回復しきれていないことがわかりました。

記事の前半では、海外・国内旅行のマクロ的な状況変化について確認しつつ、オンライン旅行会社の各社の決算をそれぞれ俯瞰してきました。

後半では、旅行需要回復取り込んで売上復活を狙う各社の打ち手の共通点について解説をしていきます。

さらに、Booking.com、Expedia、Airbnb、Trip.com、trivagoの海外の旅行関連企業5社の動向についても売上推移を横比較しながら解説をしていきます。

この記事は、オンライン旅行会社の復活戦略について関心がある方、マクロ的な経済状況を踏まえた企業の拡大戦略に関心がある方、予約サイト等のメディア業の打ち手に関心がある方に最適な内容になっています。

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