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携帯子会社の上場が決まったソフトバンクグループの次の打ち手【僕ならこうする】

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以前から公表されていましたが、ついにソフトバンク株式会社が2018年12月19日に東京証券取引所に上場することになりました。

今日の記事では、ソフトバンク株式会社の上場目論見書を読み解くと共に、今後主にファイナンス面でソフトバンクグループがどのような手を打ってくるのかということも、「僕ならこうする」シリーズでお届けしたいと思います。

親会社のソフトバンクグループを「SBG」、今回新たに上場するソフトバンク株式会社を「SBKK」と記載します。

*ソフトバンク株式会社 新規上場申請のための有価証券報告書

経営指標の概要です。売上は約3.2兆円で前年同期比はほぼフラット。経常利益が約5,400億円も出ている利益率の非常に高い会社です。


潤沢なキャッシュフロー

携帯電話キャリア事業は、設備投資も非常に大きくなりがちなビジネスなので、キャッシュフローも見ておきましょう。

営業キャッシュフローは、2018年の3月期の1年間で7,242億円もあります。

実際に設備投資をしているキャッシュフローは3,730億円となっています。

投資活動によるキャッシュフローは同じく1年間で6,294億円になりますが、ここはひとつ注意が必要です。

ここに書かれている通り、「ソフトバンク」というブランドの商標利用権をSBGから3,500億円で取得しています。この費用は一時的なものであると考えられますが、SBGから見ると上場前に資金を親会社にうまく移すことができたとも言えるのではないでしょうか。

この商標利用権の買取などの一時的な要因がなければ、調整後フリーキャッシュフローは約5,100億円となります。


バランスシート: 懸念される負債比率は?

続いて貸借対照表も見てみましょう。

資産の部ですが、流動資産が1.65兆円あります。

続いて負債の部ですが、流動負債が約2兆円。非流動負債が約2.5兆円。合わせて合計4.5兆円の負債があります。

差引すると、ネットで約3兆円分の負債がありますが、フリーキャッシュフローが約5,000億円あるので、フリーキャッシュフローの6年分のネットの負債があると考えておけば良いでしょう。


役員報酬

少し本題から外れますが、役員報酬も開示されているので見てみましょう。

宮内社長が合計3.3億円となっています。基本報酬が6,000万円で、それ以外はボーナスという形になります。

それ以外の常勤取締役も報酬が1億円を超えている人が多数います。日本の大企業のサラリーマン経営者としては、高い金額の報酬を得ていると言えるのではないでしょうか。

ここまでが新規上場するSBKKの概要になります。以下では「今回なぜSBGがSBKKを子会社上場させることになったのか?」という点を考察するとともに、今後SBG関連で起こるかもしれない動きを私なりに推測してみたいと思います。

この記事は、大企業・スタートアップを問わず、ファイナンスに興味がある方に最適な内容になっています。


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