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トランプ大統領に嫌われている!? Amazonの2つの政治リスク対策

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決算シーズンが来たので、しばらくは決算の分析を中心に書いていきたいと思います。今日はAmazonの決算を見ていきます。

Amazon Q3 2018 Financial Results Conference Call Slides

はじめに、Amazonが決算で最重要視しているKPIのフリーキャッシュフローですが、2018年の7月〜9月期の四半期では$15B(約1.5兆円)を超え、YoY+93%と非常に大きな伸びを見せています。


YoY+30%の売上成長

四半期ベースの売上で見ると、$56B(約5.6兆円)を超え、為替の影響を除外するとYoY+30%と、こちらも大きく成長していることがわかります。

既に報道などでご覧になった方も多いかもしれませんが、クラウド事業のAWSの売上は前年同期比+46%の約$6.7B(約6,700億円)、営業利益はYoY+77%の約$2B(約2,000億円)となっており、成長率だけではなく、規模としても全体に対して非常に大きな貢献をするセグメントになってきたと言えるでしょう。


全米第3位のオンライン広告プラットフォーム

クラウド事業だけではなく、広告事業も絶好調です。

eMarketerによると、Amazonの2018年の広告売上は約$4.61B(約4,600億円)に上るとされており、オンラインの広告プラットフォームとしては、GoogleとFacebookに次いで全米第3位の規模になっていると推測されます。

それだけではなく、2020年には$10B(約1兆円)を超えるとも言われており、広告事業の利益率の高さを考えると、AWS並みの利益貢献をしてくる可能性も十分あると言えるでしょう。


約半数のユーザーは買い物「検索」をAmazonで始める

さらにこちらの記事にあるように、オンラインで買い物をする際に、まずAmazonに入ってから検索を行う、というユーザーが年々増えており、55%のユーザーがショッピング検索をする際にGoogleではなく、Amazonで検索を始めるという調査結果も出ているほどです。

55 percent of online shoppers start their product searches on Amazon(recode)


Amazonのことが大嫌いなトランプ大統領

ここまでくるとAmazonはもう無敵のようにも見えますが、現時点でAmazonが自分たちでコントロールできないかもしれない、一番大きなリスクとして考えられるのが政治リスクだと言えるでしょう。

特にトランプ大統領は公にAmazonのことを度々批判してしています。

トランプ氏、アマゾンを再び批判(日経新聞 2018/7/24)

トランプ米大統領は23日、自身のツイッターで再びアマゾン・ドット・コムが米郵政公社(USPS)を「配達員」扱いしていると批判し、「競争政策上の問題がある」との見方を示した。
トランプ氏がアマゾンを攻撃する背景には、アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が保有する米紙ワシントン・ポストの報道に対するいらだちがある。アマゾン批判に先立ち、ワシントン・ポストによる北朝鮮との非核化交渉が難航しているとの報道を「偽ニュース」と指摘。

トランプ大統領のAmazon批判はここに上げた例だけではなく、様々な側面から継続的に行われているので、Amazonとしてはこれが非常に大きな政治リスクだといえるでしょう。

一方で、Amazonとしてもこの状況を黙って見ているのではなく、しっかり手を打ってきているようにも見えますので、今日はAmazonが政治リスク対策として行なったことのうち二つを紹介してみたいと思います。

この記事は、ビジネスと政治の接点に興味がある方、広報や渉外などを担当されている方、霞ヶ関などの役所とビジネス系の接点が多い方に参考になる内容となっています。


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・Amazonの政治リスク対策その1: ●●を$●●へ上げた
・Amazonの政治リスク対策その2: ●●を出し、●●が増えてきている

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