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ZOZOもビックリ!? アパレルECの未来を感じさせるStitch Fix

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今日は、アパレル ECについて書いてみたいと思います。

従来のアパレルECとは全く異なるアプローチを取る、Stitch Fixという会社がアメリカにあります。

つい最近上場した会社なのですが、非常にユニークなアプローチで、スタートトゥデイが提供するZOZO SUITやプライベートブランドにも非常に近い考え方を取っているとも思いますので、今後のスタートトゥデイの動向を見守る上でも、比較対象としては最適なケースとも言えるでしょう。


サービス概要とビジネスモデル

Stitch Fixのサービスの仕組みは非常にユニークで、これまであまりなかったものなので、まずは簡単に説明しておきたいと思います。

始めにユーザーが会員登録をした後に、自分の体のサイズ、予算や服の好みを登録します。

すると、スタイリストがあなたの体のサイズや服の好みに合った服を、5つ選んで郵送されてきます。スタイリストが服を選ぶたびに、$20(約2,000円)づつ課金されます。

送られてきた服の中から、欲しいものだけを購入します。事前にお金を支払うことなく、送られてきた5つの商品のうち、不要なものは、無料で返品することができます。

主なユーザー層は、忙しいプロフェッショナルなビジネスマン、ビジネスウーマンです。

実際、服をお店に買いに行ったり選んだりする手間というのは非常に大きな時間ですし、特に小さい子供がいる人などにとっては、時間を捻出するのが相当大変になるでしょう。

また、忙しいビジネスマン、ビジネスウーマンであればあるほど、身だしなみに気をつける必要があると感じる人も多いかと思いますが、Stitch Fixを使えばプロのスタイリストが自分の好みに合った服を選んでくれるため、そういったファッションセンスの問題も解決できるとも言えます。


売上・営業利益

会社概要と売上営業利益を見ていきたいと思います。

2011年にサンフランシスコで設立された会社で、現時点で3,500人のスタイリストが従業員として活躍しています。

250万人のアクティブ会員がいて、過去12か月間の売上が$1.1B(約1,100億円)、EBITDAが$39M(39億円)と、黒字化しています。

IPOした後、現金が$266M(約266億円)あります。

直近の四半期を見てみると、売上が$296M(約296億円)、粗利益が$127M(約127億円)、営業利益が$16M(約16億円)となっています。

時系列で見てみると、アクティブユーザー数は右肩上がりで、YoY+31%の250万人まで増加しています。売上の前年同期も+24%と、非常に良いペースで成長していると言えるでしょう。

この会社で特徴的なのは、粗利益率が40%を超えるという、非常に高い水準を誇っている点と、広告宣伝費が7%と、異常に低い水準にある点の2つに尽きます。

粗利益率が高いという点と広告宣伝費が低いという点は、1ユーザーあたりのライフタイムバリューが非常に大きいからこそ実現できるビジネスモデルです。

以下では、Stitch Fixがどのようにしてライフタイムバリューを大きくしているのかという、具体的な取り組みを詳しく分析していきたいと思います。

この記事はアパレル業界に携わっている方だけではなく、アパレル業界のように昔からある業界とeコマースを関連させてビジネスを展開したい方にもお役に立つと思います。


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