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読んでいて腹が痛くなるほど笑える決算資料を見つけてしまった件www

一応、このnoteのポリシーとして「悪口」になるようなことは書かないようにしようということは強く心に決めてやっています。要は、自分が書かれる側に立った時に「これは書かれたら嫌だなぁ」と思うようなことは書かないようにしよう、ということです。

がですね... ちょっと凄いものを見つけてしまいました。書いていいものか、とも思いましたが、決算資料の作り方の勉強になるだろう、ということで、思い切って書いてみたいと思います。


※見方によっては、非常に滑稽で、人によっては思わず吹き出してしまう可能性があります。食事中や電車の中などでご覧の方はご注意ください。

僕はこの決算資料をはじめて見た時、腹筋がちぎれるんじゃないかと思うほど笑いました。30分くらい仕事になりませんでした...


その決算資料というのは、タカラトミーの2016年1-3月期の決算資料です。

ええと、前半は非常にしっかりした普通の決算資料で、特別損失こそあれど、増収です。従って、以下で書くことは、タカラトミー社の業績そのものの話ではなく、決算資料(の書き方)に関する点であるということを予めご留意願いします。

冒頭の通常の決算資料の雲行きがあやしくなるのがp6以降です。

p6に

我々の努力が「見える」成果を生み出しています

とあります。どんな「成果」が出ているのか凄く興味あります!

p7は何が言いたいのか分かりません。

「世界市場↑」の図は航空機の路線図?のようなものだと思いますが、縦横比を変えちゃいけないでしょ

「商品?ブランド?」はなぜ「?」なんでしょう?

「一人では出来ない」ってどういう意味ですか?


p8は意図は分かりますが、黄色い帯でその裏にある文字や図が読めないんですよね。特に右下の表中の赤い数字が何なのか凄くじらされています!!!


p9は、「年平均成長率」が3.0%じゃなくて、5.4%だということを主張したいんだと思いますが、そもそも3.0%というのはどこから来たんでしょうか?そもそもわざわざ赤字で消すほど重要な情報なんでしょうか?


その後、しばらく「TOMY International (TI)の不調」の理由が説明されています。これらのスライドも面白いんですが、割愛。


極めつけはp17でこれはさすがにヤバイです... TIの業績が良くないので減損をしなければならず、今やるべき、という話なんだと思います。

が、減損というのは客観的に資産を評価して行われるべきものであり、経営陣が恣意的に時期を決めていいものではないかと思います。少なくても対外的にこんなことを書いていいとは全く思いません。

100歩譲ってそれがOKだとしても、なぜ「今しかない!」のか、このスライドじゃ全く分かりませぬ... 真ん中の赤いボタンを指で押す絵は一体何を意味してるんでしょうか?


p18以降も腹が痛いほど面白い!

「Japan 強い Strong」って、何をいいたいんでしょうか?この筋肉むきむきの腕は何?

普通、決算資料を読む人なら「強い=Strong」だと分かるので、訳不要かとw


極めつけがp28です。

我々は正しい方向に向かっている

って、全く正しい方向に向かっている気がしないのは僕だけでしょうか...この資料を見て、不安しか生まれていません!


最後の締めp34がこれまた凄い!

そもそもこの右に出ている人は一体誰なんだ!というのも凄く気になりますが、それ以上に...

キーワード:やれば出来る 自信

って... これだけいろいろ説明しておいて、「やれば出来る・自信」って、もう不安にしかなりません。社内で「気合じゃ~」というのは自由ですが、投資家向けの決算資料でこれはマズイでしょうw


もうお腹痛くてこれ以上は勘弁してください。現場からは以上です。


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